〜タヌキ(1) 福寿神の狸
福寿神と呼ばれる狸神を祀る祠に、対になった狸像が2対ある。
福寿神は、開運(玉の輿)、諸願成就、安産にご利益があるとされる。
狸の像は単独にあるのが普通で、対になっているのは珍しい。
  
柳森神社〜福寿神の祠
境内の福寿神の祠に狸神を祀る。
ご神体は高さ15cm 幅10cmほどの狸の木像とのことであるが、この狸の木像は徳川五代将軍綱吉の生母、
桂昌院が江戸城内に祭ったものだといわれる。
城内の女中衆に厚く信仰され、向柳原の旗本瓦林邸内に移された後には、町方や花柳界の人々にも信仰された。
京都の八百屋の娘だった桂昌院が将軍の生母までになったことから、
開運(玉の輿)、諸願成就、安産の福寿神とされた。
明治維新の際に現柳森神社に合祀された。
また、狸は「他を抜く」ということから、
勝負事や、商売(競争)にご利益があるとされ、信仰された。

ご神体の木像を原型とする狸像が境内にある。
お腹の膨れた(懐妊した)像である。
昭和60年(1985)

東京都千代田区神田須田町2-15
JR総武線秋葉原駅から3分
 

福寿神の祠前上段;御神体と同様にお腹の大きな雌狸

福寿神の祠前下;通帳を持った狸(鉄製)