参考・追補
 
鳥居の鬼コ…津軽の鬼には角がない
津軽(東北)地方の鬼は、この地の自然と同様、厳しさと恩恵を合わせ持つ存在である。
津軽の鬼は、決して退治したり、怖がって排除すべきものではない。
それどころか身近かで、こわい親父みたいな存在だと考えられている。
節分の豆撒きのときのかけ声も「福は内、鬼も内」とされるという。

神社の鳥居に鬼が載せられるようになった。
前掲の鬼神社の鬼の字と同様、鳥居の鬼コには角(ツノ)がない…角は矯(た)めてある。
  
撫牛子(ナイジョウシ)八幡宮
鳥居の上に青鬼がいる。案内板によると…

この鬼は、「撫牛子の鬼コに角コ無エ−」とわらべ歌にも唄われてきた。
人々は、鬼コを鳥居にあげて、悪霊・悪疫の防御退散を願い、さらに、鬼の神通力にあやかって強い子を育てたいと祈願した。

ここの霊験あらたかな話を聞いて近隣の地域でも鳥居に鬼をあげるようになった。   

大正8年1919) 石工:桜庭音吉

弘前市撫牛子

平川市柏木町・八幡宮
平川市日沼・三社神社
弘前市中崎・月夜見神社
弘前市種市・熊野宮