3) 寺の獅子(ライオン) 

法性寺
五龍山と号する曹洞宗の古刹。
寺の本堂前の左右に阿吽の獅子(ライオン)像が置かれている。

檀家にあった獅子(ライオン)が「寺の守護に」と納められたとのこと。
怖いどころか、これほど優しそうな獅子像はない。

埼玉県鳩ヶ谷市桜町1-11-15
埼玉高速鉄道「鳩ヶ谷」駅下車歩15分

4) ライオン風 中国獅子  

太平山 芳林寺

【左写真】前足で押さえつけられている子獅子は
     仰向けになって踏ん張っている。

曹洞宗の寺で、本尊に釈迦如来像を祀る。
太田道灌や岩槻城主大田家ゆかりの寺である。
本堂前に獅子の逸品が一対置かれている。
比較的新しい像だが、奉納されたものではなく、寺が置いたものである。

獅子は仏教に縁が深い。
(釈迦)の座る席を獅子座と呼び、仏の説法を獅子吼(ししく)という。
獅子吼は、仏の説法を「獅子の一吼えが百獣を恐れさせ威圧する」さまに例えたものとされる。

獅子像は、右は玉、左は子獅子を押さえる。
胸の飾りベルトには4匹の子獅子が配され胸もとで前の2匹が玉を支える。

台座では2匹の龍が前面で玉を持つ。
獅子は山門前にも一対ある

さいたま市岩槻区1丁目
東武野田線岩槻駅下車3分

5) 2対になった4頭の兄弟獅子(ライオン)  

東郷神社 

参 道

潜水艦殉国碑の前
東郷神社は、日露戦争の日本海海戦で連合艦隊司令長官も務めた、東郷平八郎元帥を祀った神社。

この神社の「参道」と「潜水艦殉国碑の前」とに、同型の阿吽の獅子(ライオン)像がある。
三遊亭円丈著「THE狛犬!コレクション」によると、「ある皇族の記念碑の四隅にあった4頭の獅子が
この神社に払い下げられて、阿吽の2対に分けて置かれたもの」とある。

東京都渋谷区神宮前1-5-3
名鉄三河線若林駅下車

6) らいおんシシこまいぬ  

塩釜神社
神社は、陸奥国一の宮の鹽竈神社(宮城県塩竈市)を当地に勧請したもの。

ライオン風狛犬の一対がある。
この一対は、通常のライオン、獅子、狛犬のいずれの像でもない。三者の特徴を合わせ持つ。
造りは、阿吽で、子持ち・玉持ち、尾は前流れ尾…と、
狛犬仕様
顔全体の風格と手の形状は、
ライオン風
鼻は獅子鼻、子獅子の横に牡丹添えと、
(唐)獅子表現
らいおんシシこまいぬ」と名付けた。あまりの独創性に驚嘆。

奉納 昭和3年(1928)
            松本市 松田氏(個人)「御大典記念」

長野県松本市蟻ヶ崎1-4-34
JR松本駅歩15分