〜サル(1)  山王=大山咋神(オオヤマクイノカミ)の猿
 
清洲山王宮 日吉神社(祭神 大山咋神ほか)
宝亀2年(771)疫病除去の氏神として発祥。
天正8年(1580)、近江坂本の日吉大社の大山咋神などを勧請。

青銅製の神猿像 拝殿前
左右とも烏帽子をかぶり正装
大正10年(1921)奉猿会奉納

愛知県西春日井郡清洲町清洲2272
名鉄「新清洲駅」下車

丸子山王 日枝神社(祭神 大山咋神)
神猿像は参道にあって対に見えるが、左右別々の奉納である。

猿像左:御幣を持つ 昭和62年(1987)
猿像右:子連れ、平成元年(1989)  

神奈川県川崎市中原区上丸子山王町1-1455
東急東横線新丸子駅歩6分

萩新井(にい)神社 
欽明天皇(6世紀)の創建といわれ延喜式内社。
本殿は県指定重要文化財。
当初祭神は高皇彦神霊(たかみむすびのかみ)だったが、
江戸時代初期に近江坂本の日吉大社の分霊を勧請して、
神宮寺日吉山王鎮護寺と称していた。
(明治の神仏分離令で創建当時の 神社名・新井神社になった)

本殿前(回廊)の左右に、大変珍しい「木彫の猿像」の一対が置かれている。
丹波柏原の著名な彫物師、中井権次正貞(1800年代前半に活躍)の手によるものである。

右阿像は、御幣を持つ雄猿。
左吽像は、柿(宝珠?)を捧げ持つ雌猿。

兵庫県丹波市柏原町大新屋字湯ノ森514-1、
JR福知山線柏原
(かいばら)駅下車、車10分

上戸・日枝神社(川越市)
拝殿の背後に接続する本殿(奥宮)は、覆屋(おおいや)で囲われていて、
覆屋の板柵の隙間からようやく中をのぞける。
本殿の前の回廊には、祭神大山咋神(山王)の神使の猿像が一対置かれている。
階段下の左右の両脇にはなぜかシャチホコが置かれている。

本殿前の回廊の両脇の猿像
左:御幣を持つサル像
右:膝を抱えるサル

川越市大字上戸字山王315
東武東上線霞ケ関駅下車歩北へ5-6分

三沢・日吉神社 (主祭神 大山咋神)
近江国日吉大社の末社で「山王宮とも呼ばれた。山王の猿像がある。

右は、御幣を持ち、
左は、子猿を抱く。
奉納:大正10年(1921)4月中申

福岡県小郡市三沢2341番
西鉄天神・大牟田線「三沢」駅下車歩5分

水屋・山王宮
水屋・天満宮の隣にある社で、鳥居の神額に「山王宮」と記されている。
それ以外何の案内もない。山王の神使の猿像が置かれている。

山王の猿としては例外ともいえる三猿だ。が、夫婦で子持ちではある。
右は雄で聞かざる。左は雌で言わざる、背負う子が見ざる。
子猿の顔を覆う姿が愛らしい。
石鳥居には、弘化3年(1846)2月の銘がある。

佐賀県鳥栖市水屋町
西鉄天神・大牟田線「味坂」駅下車歩20分