〜カメ(8)  亀有香取神社の亀

葛飾区亀有の鎮守、「香取神社」の創建は鎌倉時代建治二年(1276)。
当時は下総国葛西御厨「亀無村」と呼ばれ、香取大神宮の神領地だったことから、御分霊(経津主大神)を迎えて村の鎮守とされた。
正保元年(1644)の江戸幕府による「正保改定図」から「亀有」となったようだが、村名が「亀無」から「亀有」となった由来は定かではない。
「なし」の意味を嫌ったものだと思われる。


  
亀有香取神社

地名「亀有」に因んだ、阿吽一対の亀像が鳥居の前に奉納されている。
この亀像は、万延元年(1860)に建立された旧社殿の棟の両端にあった、縁
(ゆかり)亀形瓦(下欄参照)を原像として造られたものとのこと。
両者のイメージはちょっと見だと異なるが、地名「亀有」を象徴する亀である。
奉納:平成21年(2009)正月


参考 葛飾区の「郷土と天文の博物館」に寄託された「亀形瓦一対」


この社の万延元年(1860)建立の旧社殿には、棟の両端に、「亀有」の地名に因んで亀を象(かたちど)った棟瓦が使われていた。
この亀形瓦一対は、現在、葛飾区の「郷土と天文の博物館」に寄託されている。

(注)現在、「亀形瓦一対」は博物館の収蔵庫に保管されている。特別なご配慮により拝見できた。
阿形瓦(右)は破傷がひどく大部分がコンクリートで補修されている状態。



東京都葛飾区亀有3-42-24
JR常磐線「亀有駅」(南口)徒歩3分