長尾神社(水光姫命)の蛙
長尾神社は、延喜式神名帳(平安時代)に式内大社として載る古社である。祭神::水光姫命、白雲別命
伝説では、巨大な蛇が、三輪山(桜井市の三輪明神)を三重に取り巻いたが、その蛇の頭は三輪山、尾はここ長尾(神社)にあたるという。
また別説では長尾は竜の尾ともされる。

祭神の水光姫命は、吉野川の水を守る水神で、井戸の中から現われた井戸の神ともされる。
神社の入り口に左右一対のカエルが奉納されている。
水神である祭神との縁に因むものとみられ、なかなか味のあるカエル像である。

奉納 昭和46年(1973)9月

奈良県葛城市当麻町大字長尾
近鉄南大阪線「磐城駅」下車穂5分

 
末廣大神の福かえる
伏見稲荷大社本殿裏、左手からの稲荷山登拝口付近に「末廣大神」がある。(稲荷山山頂「一ノ峯」の「末廣大神」の末社?)この社の石段下の鳥居前に、大きなコンクリ−ト製のカエルが左右一対で置かれ、その真中に「福かえる」が賽銭箱を前にする。手水舎の水口も蛙。いずれのカエルも背に二匹の子蛙を負う。
「末廣大神」は名の通り、末広がりで、商売繁盛、招福、一家繁栄などのご神徳があるとされる。
このことから、カエルは
「福かえる」(福が得られる、福が帰る)と名付けられて神使とされたもの、と勝手に想像した。
一般に
カエルは語呂合わせで置かれるケースも多いようである。


写真上は鳥居前の大蛙(福かえる)
写真左は手水舎のかえる


京都市伏見区稲荷山
JR奈良線「稲荷」・京阪本線「伏見稲荷」下車伏見稲荷大社背後 

二見興玉神社(猿田彦大神)の蛙

夫婦岩を背景にする蛙
伊勢・二見浦の二見興玉(フタミオキタマ)神社は猿田彦大神と宇迦御魂大神を祀る。
この社は、伊勢参り(伊勢神宮参拝)の前に禊
(みそぎ)をして身を清める場所とされている。
有名な「夫婦岩」は、沖合にある猿田彦大神ゆかりの霊石「興玉神石」と、夫婦岩の間から昇る朝日「天照大神」を遥拝する鳥居とされる。

手水舎の大蛙の水口
カエル(蛙)は、祭神の猿田彦大神の神使とされ、「二見蛙」と呼ばれて、境内のいたるところに奉納されている。


                三重県度会郡二見町江575
         近鉄・宇治山田駅、バス夫婦岩東口・二見シーパラダイス下車