ここ一年くらい、
毎朝、駅まで僕はチャリンコをこぐ。

ハンドルと、サドルと、ペタルが、ぐちゃぐちゃになって、どれがどれだか、わからなくなるくらい必死に、こぐ。

のどが渇く。
自動販売機で、ペットボトルの飲み物を買う。
満足する。
満足したついでに、ペットボトルを何気なく見る。
そこに記載されている文字が目に写る。

【賞味期限】






僕達の仲間5人の間から【賞味期限】は生まれた。

【賞味期限】といるとき
僕は、常に金髪でした。
どうしようもないくらい金髪でした。
黄色だか、白色だか、ぐんじょう色だか、なんだかわからないくらい金髪でした。
【賞味期限】と一緒に行動してるときは、あだ名で「金髪」と呼ばれてました。
よく考えると、あだ名ではなく、見たままの容姿で呼ばれていました。

【賞味期限】と舞台に立つ時も、もちろん金髪でした。舞台では、あまりに金髪すぎて、照明があたると、反射して、顔の表情がよく見えないくらい金髪でした。

【賞味期限】と一緒にいない、他の舞台や、TVの仕事でも金髪でした。
あまりに金髪すぎて、嫌がられた時もありました。

【賞味期限】は、そんな金髪だった僕を受け入れてくれていました。
【賞味期限】の優しさで。
そんな【賞味期限】と約3年前の夏、一緒に舞台に立つことを止めました。

それと同時に僕の髪の色もだんだんと黒くなりました。今じゃすかっり黒髪です。

今年約3年ぶりに【賞味期限】と一緒にまた舞台に立つことになりました♪
【賞味期限】は金髪じゃない黒髪の僕を見て『誰?あんた?』と思うのでしょうか?少し不安です。
いや、だいぶ不安です。

【賞味期限】






この文字を僕は見るとニヤッとしてしまいます。
なぜならば、また一緒に舞台に立てるんだと嬉しく思うからです。

【賞味期限】と舞台に立つ。
そして、観に来ていただいたお客様に楽しんでもらえる舞台を必死につくって行こう!!と思った、今日この頃です。

・・・今日この頃?

いや違うなぁ・・・

今日も、明日も、明後日もそのまた先も、またその先も、そのまたまた先も、そのさらに先も。そのずーっと先も。

そう思った、今日この頃です。 ・・・

【賞味期限】

清水 克也。