シーグラス

最近、テレビや新聞でも紹介されたシーグラスのページです


海岸に打ち上げられたガラスのかけら。このガラスを見て、心を痛めたことのある人もいるはずです。

放っておけばただのゴミでしかありえないこのガラスのかけらですが、こんなふうに人の心を癒し、あなただけの宝物へと姿を変えることもできるのです。

ここでは、シーグラスで美しいランプシェード作りを楽しんでいる成田均さんのお話を数回に分けてご紹介します。

成田さんは、ご存知シークロップダイビングスクールのオーナーです。次回掲載は・・・未定です(_ _;)


シーグラスとの出会い  成田均

 出会いとは不思議である。まったく予期せぬ時それは突然目の前に現れる。

話には聞いていたが、わたしとシーグラスとの出会いもまた、偶然がいくつか重なった出会いだった。ビーチに落ちていた半透明のガラス片を家に持ち帰る気持ちになったのには、シェルシールドという特殊溶液との出会い無くしては語れない。この溶液との出会いの事はまたの機会に話す事にするとして・・・シェルシールド・・・・・

 そのネーミングから想像できる通り、この特殊溶液は、貝殻の表面の真珠層を蘇らせる効果がある。砂浜にきらきら光って落ちている貝殻,そのけれんみの無い美しさに思わずわれを忘れて童心に返って拾ってしまう。

 ここ数年私ごときもまた、頭の整理がつかず選択に詰まった時など、後先を考えずに浜辺にたたずんで貝殻を拾うことが、習慣のようになってしまった。水際にひっそりと、しかし毅然と光り輝いている貝殻を見つけた時は、ドキッとはするが次の瞬間、形容しがたい安らぎの時が流れる。だがそれもつかの間、水分が抜けてしまうと、気の毒なくらい色あせてしまう。ニスを塗ったり、マニュキアを塗ったり、鼻の脂を着けたりといろんな事を試しては見たものの、納得する結果は得られなかった。

 シェルシールド・・・この魔法の液との出会いこそ、これまでの私の癒しの時間を一変させ、充実させてくれたものは他には無い。

                                             99.10.05 つづく

 思えばここにたどり着いたのには、それなりの目に見えない運命のレールが敷かれていて、私はただその上を無意識に歩いてきただけのような気がする。何故なら、もし私が計算したり計画したりしながら歩いてきたのだとしたら、絶対にここには立っていないだろうと断言できるいくつかの、間違いの末の結果だからである。

 冷静に判断したら、間違っても行かないだろう場所、無駄とも思える事にかけた時間。見たくは無いものを見つづけ、見栄を張り、我慢をし、自分の本音とはおよそかけ離れた行動を意地を張ってやりつづけた事の積み重ねが、私に魔法の液との出会いを演出し、シーグラスを使ってランプシェードを作らせたとしか、考えられないからである。

 他方それの何倍もの素晴らしい人との出会いが私を、致命傷を負う一歩手前で(すでに手遅れなのに、私だけが気ずいていないのかもしれない。)引き戻してくれたから今がある。その事にはものすごく感謝をしているし、今から一人一人に会って、お詫びとお礼を言いたい心境である。いずれにしてもあらゆる出会いが、人と人との微妙なつながりが全てなのだと言う事を実感せずにはいられない。

 少しくどくなってしまったが、ようはワフーWAHOO(おっちょこちょい、意地っ張り、ロマンチスト・・・。それらを併せ持った人のこと),な人の方が、意外な出会いをするのではないか?何故かそんな気がする・・・・・。私の一人よがりだろうか。                                   

                                          99.10.18 つづく

        

 9月19日読売新聞の日曜版に、私がシーグラスでランプシェードを作っているという記事が出た。永井一顕さんという記者が、その3週間ほど前館山に来られて、取材・・・と言うより1時間ほどの私との雑談の中で、まとめられた記事が以下である。 

浜のゴミ一転 不思議の光 (読売新聞平成11年9月19日版)

 真昼の星、草花の根。確かに存在しているのに、目には見えないものがある。逆に、見えてはいるが誰も見ようとしないものもある。ビーチグラス、シーグラス、マリングラス。いろんな呼び名があるようだが、聞いても何のことがピンとくる人は少ないはずだ。

 海岸で美しい貝殻を拾い集めることに熱中した経験のない人はいないだろうが、「自然の造形」を手にとって喜ぶ人ほど、海藻と共に流れ着くゴミには目をそむける。捨てられた瓶が何年、何十年と海底や波間を漂った末に、角が取れて丸い半透明の小さなかけらとなって砂浜のそこかしこに落ちている。が、それは人の手のひらの上で貝殻と区別され再び捨てられる。まるで「なかった」かのように。

 千葉県館山市でダイビング・ショップを経営する成田均さん(52)にしても何年か前まで、ガラスの欠片などに興味はなかった。天気予報が当てにならないと嘆く客のために、今日の海はダイビングが可能かどうか、夜明けとともに電話を受けて知らせるサービスを始めたが、若い客にとって、海は潜れるか否かがすべて。「五分五分」と聞けば足を運んではこない。

「海が荒れているときはそれを見るのもいいんだが・・・」。散歩に出たいつもの浜辺に「発見」は待ち受けていた。

 円柱状のランプシェードは、直径10数センチから20数センチまで大小さまざまだが、根気と時間とを要する。1台に必要なガラス片は二千ないし三千個。「シェルシールド」という特殊な高分子の建築用接着剤を使うのは、それが環境や人体に無害なだけではなく、丈夫で美しい仕上がりに欠かせないからだ。

 ガラス片を一個ずつ割りばしでつまみ、瓶入りの透明な接着剤にたっぷり浸す。しずくを切って円形に並べ、慎重に積み重ねていく。くっつくのに時間がかかるため、一日に積めるのは二、三段。普通は七十段ほど積んでやっと出来上がりだ。

 完成したものに青なら青の電球を入れ、部屋を暗くして点灯する。市販のどんな照明器具にもない不思議な光である。おはじきで試作したものと比べてみても、放たれる光の質がどこか違う。名状しがたい”深み”がある。

 成田さんが南房総に居を定めたのは14年前。少年時代から親しんだ海は、故郷・秋田県の日本海である。大学浪人中にスキンダイビングに開眼、素潜りで獲る魚の数を競うスピア・フィッシングの選手になり、世界各地の大会に出場した。

 海で出会った仲間は数知れない。人間の潜水記録を次々と塗り替えイルカと交感、映画「グラン・ブルー」のモデルとなったジャック・マイヨール氏とは30年来の親交がある。

 廃棄物であるガラス片によるランプシェード作りは、今では”弟子”もいて、商品化すればヒットしそうだ。しかし、本人は「それより環境教育に活用する道はないか」と考えている。

 「海岸のゴミは、単発的に掃除してもなくなりっこない。発想を転換しないと」

 アイデアが幾つもある。「たとえば、子供が操作できるブルドーザーを開発するんです。そして海岸清掃を学校の単元に組み入れる。テレビゲームやパソコンが得意な彼らだもの、大喜びで取り組みますよ。

あのランプの光の深さは、海の深さである。同時に、海を思う人の心の深さである。

                                      永井 一顕

 思っていることを人に伝えると言う事は難しいことだと痛感していただけに、この記事を読んで、私が言いたい事の何倍もの事を、半分以下の言葉で表現している永井さんの表現力には、ただただ感服している。こういったシンプルで解りやすい表現がさりげなく出来るようになれたらどんなにいいだろうと、心から思っている。  

                                      99.12.6 つづく

 

 

写真提供:共同通信社


シーグラスって何?

 海の波に長い時間洗われてビーチにたどり着いた、色とりどりの可愛いガラス玉。

シークロップのオーナー成田 均さんは、そんなシーグラスをたくさん拾い集めランプシェードを作っています。中に入れるランプの色を変えると・・・ほら! こんなに綺麗!

 

成田さんが使っているのは、シェルシールド。このシェルシールドにガラスを浸して一つ一つ重ねていくと、接着効果とビーチで拾ったときの煌めきもそのまま再現できます。

シークロップ オーナー成田さん

成田さんの作品を見たい方は、シークロップに行ってみてはいかがですか?

リンク:成田さんの一番弟子によるSEA GLASS のページ