京都に4泊しました。天気に恵まれ、足をのばした 『桜、坂路、奥京都』

伏見稲荷大社。旅の予定を決めていなかったけれど、ここを勧められて来てみたら!なぜ、私は今まで知らずにいたんだろう、とショックを受けた。とにかく、鳥居がすごい事になっています。山ごと鳥居のトンネルです。 前を歩くフランス人の家族が驚嘆の声をあげていた。日本人の私だって同じ位びっくりした。独特の文化がここに。きつねうどんを食べ、鳥居と同じオレンジ色の包み紙のきつねのお面の形をしたお煎餅を買った。
京都のちょっと奥、大原、寂光院まで、ゲストハウスの友人達と車で出かけた。山奥のひっそりとした空気が身体に染みた。寂光院の茶室に繋がるらしいこの石畳に、遅咲きの桜の花弁がゆっくり舞い落ちていて、夢みたいだった。写真では伝えられないけれど。
寂光院の石段。両脇の木に苔がしっとりと生えていて、そっと手を触れたくなる。ここに住んだお姫様は、いつもこの坂を降りて散歩に出かけていたのかな。聖徳太子が建てたこの寂光院、代々貴族の姫君が『静に清らかに』住んでいたそうな。想像したら寂しくなって来た。
寂光院から更に山の奥へ進んで行くと突然苔むした古い石段が。当然のように登ってみる。(不意に階段が現れると登りたくなるのは人間の本能だと思う。子供を観察していると必ずそうするもの。ハイハイしている赤ちゃんも、とりあえず登りはじめるし。好奇心がそうさせるのかな。余談ですが。)階段の先には苔に覆われたお地蔵さまがいくつかある広場が。ちょっと怖くなる。子どもの頃、山で遊んだ記憶が蘇った。
相変わらずレトロな店を探訪しているが、最近は流行りで次々と町屋カフェが増え、紛らわしい。
レトロな居酒屋(スタンド?)京極スタンドで定食を頼んだ。昼からビールや枝豆をオーダーするおじさま達と給仕するおばさま達。おばさま達の間に、ベテランと新米の上下関係がある雰囲気。「京都本」を持ってやって来る観光客も少し居るけれど、まだまだ京都の日常の匂いがプンプンする。ヨーロッパの街中のおじさんのたまり場カフェに紛れ込んだ気分。少し肩身を狭くしながら絵を描いた。新米らしきのおばさまだけが、少し絵を見て微笑んでくれた。

珈琲エルベ。宿の近くなので、いつもレトロな佇まいを気にしていたが、流行とは逆に、開店しているかどうかわからない位にひっそりしていて、いつも入る勇気が湧かなかった。そして、遂に友だちとモーニングを食べに行く。入った途端、おばあちゃんの家を訪れたときのような匂い。おじいさんが「いらっしゃいませ」とゆっくりと立ち上がる。パンと珈琲で340円を頼む。パンの耳を落として3等分して焼く、という作業をゆっくりと丁寧にしたようなトーストがでてきた。しばらくすると、おばあさんがお店に出て来て「いらっしゃいませ」とわざわざ丁寧に頭を下げてくれた。 また、地元の人たちの日常生活空間に入り込んでしまった違和感を覚えたが、でも、それを感じたいために私は旅行をしているのかな。この老夫婦が過ごして来た時間を想像したり、明日も同じように営まれる日常を思うと、何故か私は元気が湧いてくるのだ。

伏見稲荷大社駅前の和菓子屋さん。風格あります。

やれやれ、随分長くなっちゃった。読んで下さってありがとう。