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リン酸塩皮膜処理
(phosphatising salt treatment)
 
リン酸塩皮膜化成処理について


リン酸塩皮膜化成処理

(Phosphate conversion coating for metals)

防錆 ・ 耐摩耗 ・ 馴染 ・ 塗装下地
1 ペニトレイト・ブラック・PHAM、ペニトレイト・ブラック・PHAZ

ペニトレイト ・ ブラック・PHAM、ペニトレイト・ブラック・PHAZは、鉄鋼のリン酸塩皮膜化成法で化成された鉄鋼のリン酸塩皮膜です。
その皮膜は鉄鋼の表面を弱リン酸塩による腐食反応で化成された灰色〜灰黒色の皮膜で、緻密な結晶構造のリン酸塩皮膜になっています。
リン酸塩皮膜は、一般的には、化成処理剤の成分の金属の種類によって、マンガン系、や亜鉛系、またはその両者の混合の皮膜、または、その他の金属の皮膜になっています。
それぞれ特徴がありますから、その用途に応じて選択して応用して使用します。
外観は結晶性の灰色〜灰黒色ですが、あまり寸法変化はないので、やや精密な機械部品、やや精密な鉄鋼の製品の防錆に最適です。


2 リン酸塩皮膜化成処理加工の効果

マンガン系か亜鉛系かによって、少し異なりますが、どちらも防錆の効果があります。
リン酸マンガン系皮膜の処理効果は化成処理剤の組成によって少し違いますが、ペニトレイト・ブラックPHAM処理加工の効果は、防錆と耐摩耗性の付加です。
これによって、商品価値を高めます
リン酸亜鉛系処理剤は、処理目的によって、その化成処理剤の組成は少し違いますが、ペニトレイト・ブラックPHAZ処理加工の効果のひとつには防錆の付加があります。
また、リン酸塩皮膜の特徴である結晶性の緻密な皮膜によって、塗料の密着がよいので、塗装下地にも適しています。


3 リン酸塩皮膜の組成

リン酸マンガン皮膜とリン酸亜鉛皮膜は、防錆の目的で化成させた時にはほとんどの場合、腐食反応で溶けた表面の鉄成分が皮膜に含まれます。
一般に、リン酸亜鉛皮膜を塗装下地の目的で化成させる時には、鉄分はほとんど含まれないか、ごくわずかの場合が多いようです。
その代わりに、カルシュウム系の成分が含まれることが多いように見受けられます。
大体は、下のような組成をしています。
Me x (H) y (PO 4 )4 ・4 H 2 O
FeHPO 4 ・2 H 2 O


4 リン酸塩皮膜の特徴

リン酸塩皮膜の特徴は、化成処理剤の原料として使用される金属が色々とありますので、その種類や混合の比率によって色々です。
その特徴を活かして、それぞれの用途に使い分けることになります。
また、用途に応じて、皮膜の特徴を活かす処理液を選択して活用します。
鉄鋼の防錆の目的には、皮膜の多孔質による防錆油の保持性によります。
塗装下地の目的に使用されるときは、皮膜にややある耐熱性と皮膜が無機質性結晶で、多孔質ですから、、塗料の密着性のよさなどです。。
冷間加工の潤滑助剤としては、結晶皮膜の可塑性と潤滑剤の保持性によります。
鉄鋼の耐摩耗としては、やや硬い無機質性結晶による緩衝作用で金属と金属の直接接触を妨げる作用と多孔質皮膜の油の保持性のよさによる初期馴染のよさが利用されているように思われます。
その他、あまり見かけませんが、耐熱性、電気の不良導体、ガラス化する性質などから珪素鋼板の絶縁、琺瑯鉄器の下地などに用いられています。

5 リン酸塩皮膜の外観

表面は均一な結晶性皮膜です。
マンガン系のほうが亜鉛系のリン酸皮膜より、黒っぽい灰色〜灰黒色です。
結晶の硬さは、マンガン系のほうが尖り気味で硬く、亜鉛系のリン酸皮膜は軟らかく、扁平気味です。


   
リン酸マンガン皮膜について


リン酸マンガン系皮膜

(Manganese phosphate coating)

防錆 ・ 耐摩耗 ・ 馴染
リン酸マンガン系皮膜 ペニトレイト・ブラック・PHAM
ペニトレイト ・ ブラック PHAM皮膜は、鉄鋼のリン酸マンガン皮膜化成法で化成されたリン酸マンガン皮膜です。
その皮膜の組成は、リン酸マンガンとリン酸鉄の混在した皮膜です。
その表面は材料の組成や表面状態によりますが、灰色〜灰黒色の緻密な結晶状態の構造のリン酸マンガン皮膜になっています。
リン酸マンガン皮膜の厚さは、3〜15μ位で、腐食反応で生成されたもので、溶けた表面の鉄成分とリン酸マンガン化成処理液により化成されております。
又、このリン酸マンガン皮膜は、皮膜組成の性質上、耐摩耗性があり、摩擦部の鉄鋼の損傷を最小限度に防止できるので、機械部品やピストン、カムシャフトなどの表面の保護を兼ねた防錆に最適です。


リン酸マンガン皮膜処理概要
  色彩は、灰黒色の黒さを増すように工夫しています。

処理液の微妙なバランスにより製品の仕上がり寸法変化を、

なるべく少なくなるように工夫しています。



リン酸マンガン皮膜外観写真



 
〔リン酸マンガン皮膜外観〕


リン酸マンガン皮膜処理を行った製品1
(Manganese phosphate)
 リン酸マンガン皮膜処理を行った製品2
(Manganese phosphate base)
   
リン酸亜鉛皮膜について




リン酸亜鉛系皮膜

(Zinc phosphate coating)

防錆・塗装下地
リン酸亜鉛系皮膜 ペニトレイト・ブラック・PHAZ
ペニトレイト ・ ブラック PHAZ皮膜は、鉄鋼のリン酸亜鉛皮膜化成法で化成されたリン酸亜鉛皮膜です。
そのリン酸亜鉛皮膜の組成は、リン酸亜鉛とリン酸鉄の混在した皮膜です。
その表面は材料の組成や表面状態により、灰白色〜灰色の緻密な結晶状態の構造のリン酸亜鉛皮膜になっています。
リン酸亜鉛皮膜の厚さは、3〜15μ位で、腐食反応で生成されたもので、溶けた表面の鉄成分とリン酸亜鉛化成処理液により化成されています。
又、このリン酸亜鉛皮膜は、皮膜の組成の性質上やや軟らかく、化成処理の反応も穏やかで、このリン酸亜鉛皮膜の化成による寸法変化も少なく、機械部品の防錆や塗装下地に最適です。


リン酸亜鉛皮膜処理概要

  防錆皮膜・塗装下地として最適の表面状態に仕上げます。



リン酸亜鉛皮膜外観写真


 〔リン酸亜鉛皮膜〕

リン酸亜鉛皮膜処理を行った製品1
(Zinc phosphate)
リン酸亜鉛皮膜処理を行った製品2
(Zinc phosphate base)


 
 
   リン酸塩皮膜化成処理呼称
 
 

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