累代表記等Ruru's流

 謎の虫の累代表記考察!・・・遺伝専門家(家畜ですが・・)Ruru’s店主のタメになる見解です・・・長いけど
 いつの間にかちまたでCBなんちゃらが溢れてますが、お客様よりCBF2・・WF3・・何の事やらさっぱりわかりません!!
との質問が多数ありますが、店主もCB表記使ってませんのでよく解かりません!!
 当店では開店より20年余、野生個体(WD Wildの略)・飼育個体(F)・累代数無し(−)で表記しています。
そもそも遺伝学でF1は異種交配の雑種1代目 first filial generation の略で異なる動物を交配して得た次世代動物を指します。
ですので子の遺伝に変化のない同種交配をF1といいませんしクロスブリードCBとも言いません。
ただ、虫の場合は通例として元親の入荷状況を知る目的と近親交配を避けるために累代数は必要なので
便宜上 F で累代数を表してます。
 
虫の近親交配遺伝では高等動物と違って奇形はほぼありませんが、サイズダウンと産卵数が低下する場合があります。
近親交配を避ける為に親血統を替えるとちまたではCBF1になるらしいですが、血を替えたからと言って
野生個体入荷時からきちんと管理されていた、大事な大事な入荷状況や累代数、飼育データが
全部消えてCBF1になる意味が解かりません。
その理論だとWD個体はほぼCBなのでWD個体と飼育個体を分ける事も意味がなくなり、
同時入荷WDから複数ペアでブリードした場合も♂♀入れ替えたらCBになります。
データを消さなくても、何代目で替えたか控えておけば済む事だと思います。
当店では血を替えてサイズや産卵数を増やす事よりも種の特定の根源となるWD入荷情報を残し、
固有種の確実性に疑問を持たない事の方がずっと重要だと考えています。

 ただし、ギネスサイズを目指す為や色の固定等は近親交配で血を濃くしなければならないので、目的があって故意に
血を変えてから何代目か知る為ならば前記と目的が違いますので理解できます。
ですが、きちんと管理されているのは僅かでちまたでのほとんどのものは何人もの手を介して
データが消失してしまったものをCBとつけているのだと思われます。
そのデータを失ったのをブリードしたものはCBF2・・WD♂掛けるとWF3となり、また血を替えるとCBF1に戻り・・???
挙句に説明無しに転売されてデータを失ったはずのCBF1がCBが取れてWD1代目のF1に変化したりしてる始末です・・・
入手経路やデータの解からないものに累代表記はつけれないのでF累代数を消すのは正解だと思います。
ですがCBに代数をつけてしまうとただただ紛らわしいだけで説明されないと知らない方は混同してしまいます。
 表記は店によって違うので疑問を抱いたなら購入時に聞きましょう。
きちんと管理されている個体であれば元親データをちゃんと教えてくれます。
返答が無い場合はデータ消失したものと判断して差し支えないと思います。

  近親交配を心配される方は当店でやっている方法を試してみてください。
累代数が進んできたら複数ペアをブリードして2代以上(従兄妹)できれば3代以上離してから♂♀入れ替えてください。
サイズ・産卵数の低下は元に戻ります。人間でも従兄妹は結婚できますから虫はほぼ問題ありません。
これをやれば折角の大事なデータを消さなくても何代目で血を入れ替えたか控えておくだけでいいです。
・・・簡単なのは数年後に当店で同血統のペアをまた購入する事ですが・・・(^^;

結論!
 当店では入荷時からなるべく複数ペアを使用してますので自然と近親交配にならない様になっています。
入荷時に入荷データが確認できるものに累代表記 F をつけており、
単純にWD入荷時から何代経過しているかわかる累代数となっております。
入荷時にデータが失われているものは表記無し - としております。



WD  野生個体Wildの略・・・野外採集品で、♀は単品で産卵するものもあります。

WF1 WD♀単品で産卵した1代目です。(交尾させていません)

F1  WD♂とWD♀を交尾させて累代した1代目です。

F2・・ WDからの経過累代数となります。
      例:
        F1♂XF1♀=F2
        WD♂XF1♀=F2 (WF1、WF2又はCBF1にはなりません)
        F3♂XF5♀=F6  (元親血統違いブリードでもF1又はCBF1にはなりません)
 ※色・サイズ・形態固定を目的とする場合はこの限りではありません。※

- ・・ 表記無し 入荷時にデータが消失しているもの

注:すべての個体は交尾させずに出荷しますので累代飼育される方は交尾させてください。
  (使用済・産卵済表記除く)

   

A: 軽微なキズ有り・・・・程度により10%〜20%前後引き
               交尾使用済み♂、小さなディンプル、羽ケンカキズ、アゴキズ等(WD個体は除く)


B: キズ有り・・・・・・・・・程度により30%〜50%前後引き(標本には向きません)
                爪欠け、大きなディンプル、アゴ欠け等


C: 大きなキズ有り・・・・程度により50〜90%前後引き
               アゴ折れ、羽開き、爪多数欠け、足折れ、産卵済み♀、寿命間近等