生徒会イベント報告

第1回勉強会の報告

2004年5月2日(日)、OverSeasにおいて、第1回勉強会 が催されました。生徒会の発足後、初めての集会でしたが、大勢の熱心な生徒たちによって活発な意見が飛び交い、充実した一日となりました。休業日にも関わらず、勉強会のためにわざわざお店を開放してくださりました、寺井師匠と珠重夫人の暖かいお心遣いに感謝いたします。ありがとうございました。さて、さっそく参加者と発表者の感想をご紹介しましょう。
----------------------------------------------------------------------

発表者の感想と内容

<循環の基礎について/循環の応用 The Way You Look Tonight> あやめ

【発表の内容について】
 循環のコード進行について、特にスケールとディグリーに焦点をあて、既に皆さんが理論のレッスンで勉強された内容を復習形式で再考していただけるよう資料を用意しました。
 循環の応用を考える一例として、寺井師匠の最近の演奏からThe Way You Look Tonightを取り上げました。どのような音を狙って演奏をされているのか等、皆さんにお渡しした資料たけでは伝わらないところを、寺井師匠自らの詳細な分析によって濃密な解説が繰り広げられました。

【感 想】
 実際どのような資料を用意してお話をさせて頂いたらいいのかと非常に悩みました。門下生の皆さんは、必ず理論のレッスンを受講なさっていますので、重複することが多いのではないか・・・質問形式にしても直ぐに答えがでて終ってしまうのではないか・・・、そもそも私がお話をする立場にあるのだろうかという根本的なところでの大きな不安と疑問がありました。
 資料を作るのにかなりの時間がかかりましたが、内容には不備がありました。いくつもの訂正をお願いすることになり、申し訳ありませんでした。私自身、間違いによって今まで曖昧に考えていたことが、スッキリとしたので、とても勉強になりました。
 The Way You Look Tonightについては、寺井師匠のアドバイスのもと、急遽コピーをして用意したものです。その為アドリブを1コーラスしか書けず、その先のコーラスとの比較もできればと考えていましたので、最後まで譜面にできなかったのが悔やまれます。他の発表者の皆さんも、忙しい中コツコツと資料を用意なさったと聴いています。このような積み重ねが少しでも演奏の糧となればと願います。また次回の勉強会が楽しみです。ありがとうございました。

<循環の応用:Love You MadlyでのTommy Flanaganのアドリブ> むなぞう

あやめさんの「循環の基礎」の解説に引き続き、ここでは、フラナガン大師匠が、実際の循環の曲で、どのようなアドリブをしているか、について、お話ししました。 取り上げた素材は、トミー・フラナガン・トリオの『Lady Be Good』(1993年録音)というアルバムに収録されている‘Love You Madly’(エリントン作曲)という曲。C△→A7→Dm7→G7というCの循環のコード進行が使われています。
 3コーラスあるフラナガンのアドリブのうち、1〜2コーラス目をコピーした譜面を資料とし、なかでも、2コーラス目の最初の16小節に絞ってお話ししました。ここでは、フラナガンの超絶的なテクニックやコードチェンジというよりも、シンプルな音使いの中で、休符や3連符を効果的に使って、いかに印象的なフレーズを生みだしているか、というところに注目しました。 アドリブをコピーして、さらに、ディグリーを打つということは、なかなか大変な作業ですが、実際にやってみるといろいろな発見があり、楽しいものです。また、気に入ったフレーズの符割りとディグリーを覚えて、それをストックできれば、その労力以上の財産になると思います。 なお、このLady Be Goodというアルバムは、フラナガンが長年歌伴を務めていたエラ・フィッツジェラルドに捧げたもので、このLove You Madlyの他にも、Isn't It A Pity、How High The Moon、Angel Eyesなど「歌もの」のピアノトリオでの名演が聴けます。

<There Will Never Be Another You の解説> 松本 誠

先日のセミナー、お疲れ様でした。下手なしゃべりで1時間も聞いて頂きありがとうございました。師匠の解説もあり、寒さには何とか堪えた感じです。危ない所でしたが・・・。 There'll Never Be Another Youの解説をすることになり、どう解説するか悩みました。で自らの勉強を"第一"に考え、You're Meから取り上げました。  綺麗なフレーズばかりですね。一息感がすごく心地良く感じられます。音もそうですけど、譜割りが難しかったです。特にAd-Lib【1】の6〜17小節が大変でした。ほんまに終るんやろか?終らんかったらどうしよー。 実際最後まで終りませんでしたが・・・。たらたらと書いても仕方ないのでやめます。 とにかく、新しい発見ができ、師匠の解説も聞けて本当いい勉強になりました。理論の解説も勉強になりました。次回も楽しみにみんなで勉強しましょう。

----------------------------------------------------------------------

勉強会の感想


●感想 (ハタハタ)
 勉強会に参加した感想ですが、師匠や諸先輩方のバップに対する姿勢に大変感銘を受けました。あの素晴らしい演奏の謎のほんの一端だと思いますが考え方を聞けて勉強になりました。(頭から煙が出ましたが)
 自分も演奏者の考えてる事や感じている事を理解して再現出来る様、頭から煙を出しますので皆様のご指導、助言などして頂けたらなと思っております。末永くよろしくお願いします。


●感想 (のんこ)
 大変勉強になりました。スケールや、デグリーなど、丁寧に説明してくださり、アドリブを作るコツや、音の選び方など、分かりやすい講義をしていただけ、本当に有意義な時間がすごせました。 いつも、物分りが悪く、分かったことも、なかなか自分の中で応用できないドンくさい私ですが、沢山分かりやすい資料もいただけ、あとで見直しても、本当によく分かり、確認できるものでした。 資料内容や、講義内容の充実具合を見ても、丁寧で、親切に示してあって、本当に講義くださった諸先生方には、感謝いたします。
 循環や、Another Youは、すっかり終わったものではなくって、ほんとに学ぶべきものが多いんだなと感じ、かつて自分で書いたものを見直しましたが、さっぱりな雰囲気でしたので、ひとりでお恥ずかしかったです(笑)。
 内容に関しては、「???」の部分もありましたが、レベル的に、わたしが至らないところが多すぎる(泣)と思うので、次回の内容にも期待いたします。わたしが日頃疑問に感じているのは。。。
*コピーって、どうやってとるの???
*リズム(譜割)が全然わからない!
(いつも、4/4の曲でも4.5/4になってたり、3/4になってたりひどいモンなんです)
本当にありがとうございました。


●感想 (アクビ)
 そうですねぇ〜、あの勉強会、結構楽しかったです。
理論は紙面上では中々理解しにくいので、やっぱり実際 曲の中で説明していくのが一番わかりやすいんじゃないかな、って思いました。
フラナガンのアドリブは、レベルが高いですが、やはりフラナガン愛好家なので皆さんで理解していきたいですよね。
 それから、みんなで集まって勉強するということなんで、例えば8小節のアドリブを、一人一人考えて みなの前で披露するとか・・・。
また、フラナガンのアドリブをコピーしてみてポイントとなるフレーズを、それぞれ どんな風に考えるか、個々に発表してみて・・・答えは寺井師匠に言ってもらうとか・・・。 色々あると思うんですが・・・。やっぱりみんなが受身だけだと、中々進まないと思うのでそれぞれプレゼン形式にしてみたり?!?!ちょっと過酷かな・・・。
 う〜〜ん、難しい。よくわからない文章になってしまいましたが、私はこんな感じです。 次回の勉強会は更なる進化を期待してま〜〜す(^−^)


●感想 (児玉勝利)
 5月2日に行われた勉強会に参加させてもらいましたが、僕には内容が高度すぎてついてゆけなかった。と同時に自分がこれまで解ったふりをして曖昧にしてきたJAZZの理論について、「解ったふり」ではいけないと再認識させられた点で僕にとっては有意義でした。
 勉強会で取り上げられた隠しコードやコードが前に被っていると言った解説あるいは装飾音や経過音についてはこれまで楽譜講座で幾度も出て来た話題でありそれ自体としては特に目新しいものではありませんでした。ただ、これらの楽譜講座においては今回取り上げられた問題についての解説を聞いて「そんなものか。」と思い、何だか解ったような気になっていた。しかし、お目付役として寺井師匠がついているとは言え、やはり門下生が集まっての勉強会との気安さからか解らないものを解らないと感じる余裕を持つことができました。
 今後の希望としては今回取り上げられたような音楽理論についての様々な基礎知識について改めてその定義や意義についての解説(より易しく)は続けて欲しい。そして一歩進めてアドリブを作る上でそれらを効果的に用いる方法を例えばそれらを使用しない場合と比較する方法あるいは有効な使用例とまずい使用例を対比する方法等工夫を凝らした解説を望みたい。
―追加―  先の今後の希望では第一回勉強会の内容との関連での希望を書かせてもらいました。しかし、僕としては何もそんな高度なことでなくてもよい、むしろ簡単なことだが意外と気が付かない、こんな点に気をつけるとアドリブが引き締まる、盲点あるいは着眼点についての解説も希望しています。
 例えば、Jazz講座でも大師匠の休符のとりかたの上手さについて寺井師匠が解説したが、これなど休符を扱いかねている僕としては更につこんで詳細な解説が欲しいところです。あるいは循環コードについて市販の楽譜を使用しての解説に際しての寺井師匠がこの楽譜が八分音符中心に構成されている点について、ここを三連にすればもっとスウィング感が増す云々との指摘は、テーマの本筋からははずれているが興味深い。

----------------------------------------------------------------------

勉強会の後は、むなぞう幹事の手配により近くの料理店で懇親会が行われました。また3次会でも熱いジャズ談義が繰り広げられ、まさにジャズ一色の1日となりました。今回参加された生徒さんも、当日都合がつかず残念ながら不参加だった生徒の皆さんも、次回はぜひ参加しましょう!!