ベン・ウェブスターは、僕のアイドルだ。豪快な節回し、独特の音色、それにサブトーンは彼ならでは、僕にとってたまらない魅力がある。このアルバムでも、そんな魅力的な彼に触れることができる。
例えば、Don’t Get Around Much Anymoreには、彼の男の色気とでも言うべきものを感じる。That’s Allはスローテンポでじっくりと歌い上げてくれる。Danny Boyでは哀愁漂う歌声が聴ける。
ジャケットにはサックスを手にした彼の姿が写っているのだけれど、これを見ながらCDを聴いていると、文字通り彼のことがキングと思われてくる。
寺井師匠のコメントB.ウェブスターとC.ホーキンスは、残念ながら生では見られませんでした。 |
FOR MINORS ONLY/BODY AND SOUL/PICTURE Of HEATH
BRUH’ SLIM/ALL MEMBERS/CTA
僕はジミー・ヒースのことを知らなかった。ジャズ講座を聞くまでは。ジャズ講座でジミー・ヒースが取り上げられ、ここで彼のCDを通じてとは言え、テナー・サックスとソプラノ・サックスを駆使した彼のプレイに接した。その変化に富んだプレイは魅力的だし、音色もいい。ジミー・ヒースを知ることができたことは、僕にとってジャズ講座を聞いてきたことの大きな収穫の一つだ。彼は僕にとってオーバーシーズで最も聴いてみたいプレイヤーだ。 「PICTURE Of HEATH」はジャズ講座での紹介に興味を覚え、入手して良く聴いているものだ。トミー・フラナガンとのコンビと言うことであれば「NEW PICTURE」となるのだろうが、収録されている曲がよりビ・バップに近い感じで僕の好みに合うとの理由でこちらを選ばせてもらった。
寺井師匠のコメントJ.ヒースは、ジャズの伝統を全て知っており、全てのサックス奏法をマスターし、若い心を持っている人です。以前、ジミーから「君は私の最高作はどれと思う?」と聞かれ、「New Picture」と答えると、「ハハーン、トミー・フラナガンが入っているからやな」と笑ってましたが、本人もそれが最高作と言ってました。 |
3枚目は、サックスを離れてピアニストであるビリー・テイラーのアルバムを紹介しよう。僕はビリー・テイラーの、どんな曲でも変化に富んだ躍動感に溢れたタッチで仕上げてしまう作風とでも言えば良いのだろうか、これが好きだ。それはこのアルバムでも感じることができる。LOVER COME BACK TO MEに耳を傾けると陽気でうきうきとした気分にさせられる。彼のオリジナル曲であるONE FOR THE WOOFERは、聴いていると一音一音が彼の手で幾何学模様に編み上げられて行くかのような感覚を覚える。テンポの速い曲であるCARAVANでは、ビリー・テイラーの躍動感に溢れたプレイの持つ面白味がいかんなく発揮される。ビリー・テイラーは、それ程なじみのあるピアニストとは言えないだろうが、僕には名ピアニストの1人と思える。
寺井師匠のコメントB.テイラーは、ハンク・ジョーンズ的なタッチで、奏法はもっと新しいピアニストでした(最近引退)。 私のセカンドアイドルの一人で、たくさんレコードを持ってます。たまに聴きます。 |