将来カフェをやりたいとか、レストランを経営したいなど、
事業を手掛けたいと考えたことはありますか?

事業を始めるに当たり何が必要でしょうか。


お金、土地、建物、人、等々。


これらを準備できれば事業は成功すると思いますか?


パン屋さんをやりたいとか、
ラーメン店を切り盛りしたいなどという場合に
一考すべきことのひとつに競争があります。
あなたが店を構えた程近いところに同じような店があれば
何らかの手を打たねばなりません。
どこかの店がはやれば、お客さんを取られてしまいます。
街に出てみれば、商店街には同じような商売をやっている店が
たくさんあることに気付きます。

それでは、競争に勝つにはどうすればよいのでしょうか。

まず考えられることは他の事業者と差をつけるということです。
ある事業分野において企業がいかに競争優位性を確立し、
それを持続させていくのかを決定することを指して経営戦略といいます。
ここで競争優位というのは、その企業が一定の事業分野において、
平均的な収益率以上の業績をあげることのできる能力のことを言います。
換言すれば、競争戦略とは、競争の起こる基本的な場である業界において、
収益をもたらす確固とした競争的地位を築き上げることです。

マクドナルドの競争戦略の特徴は、一言でいえば、
QSCV(Quality, Service, Cleanliness, Value)、
すなわち「品質、サービス、清潔さ、価値」の実現を通して、
ハンバーガーの低価格化を推進していくことにあります。


一方、マクドナルドの競争相手であるモスバーガーは
マクドナルドの競争戦略とは異なるそれを策定しました。

日本人は味覚にうるさいので、食べ物はうまくなければならないと
モスバーガーの創業者達は考えました。
うまいものを顧客に提供するためには、コストをかける必要があります。
マクドナルドの食材の原価率は30%強程と言われていますが、
モスバーガーの原価率は包装材込みで45%に達しています。
たとえ多くのコストをかけても、
おいしいハンバーガーを提供することが大切であると、
モスバーガーでは考えています。

事業者によって採用すべき競争戦略は異なります。
事業者は顧客に何を提供するのかを考える必要があります。



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