大抵の会社において、技術部門と営業部門の折り合いは悪い。

技術と営業は水と油だ。
未来永劫に交わることはないようにも思われる。
この折り合いの悪さは高校で理系と文系に分かれたことに起因する。
彼らは企業内では作る人と売る人とに分かれ、
常に対立する立場となっている。


技術部門と営業部門が良好な関係を築いているように見えても、
その実、馴れ合いでは仕方ない。
技術部門と営業部門の厳しい関係が欠けていると
開発の成果が上がらないことも多い。

技術部門と営業部門の間に馴れ合いが見られる企業は
苦労して商品を開発した経験のない企業に多い。
ヒット商品が偶然生まれた企業や
業界全体が成長する中で自社の売上も拡大したことを
自社の実力と勘違いしている企業の技術部門と営業部門の間に
なあなあの関係が見受けられる。


どの企業も押しなべて成長している時期に自社も業績を伸ばしたことを以って
自社の実力を過大評価した企業は、市場の退潮期への対応に苦慮し、
自社の方向性をつかめず右往左往する。


景気は変動する。
マクロ環境の悪化に伴い業績不振に陥ったとしても
それに耐え得るだけの企業体力を蓄えておかなければならない。


同じ組織に所属する人は皆チームメイトであり、
勝ち負けを共有している。

営業部門の負けは技術部門の負けであり、
技術部門の勝ちは営業部門の勝ちである。


社内でいがみ合っている場合ではない。