見学を受け入れる企業はできる範囲内のことを精一杯やることが大切だ。
操業時間外の見学希望には対応できないし、
機密保持や安全確保の観点から公開をはばかられる施設や技術もある。
工場見学の受け入れにより技術流出を招いたり、
生産効率に負の影響を与えたりするようなら目も当てられない。

見学コースの整備には細心の注意を払わなければならない。

見学者の目に入る範囲内にまるで部外者からの視線を遮っているかのように
幅広のシートで覆ったり囲んであるスペースがあれば、
そこに何があるのか見学者に問われる可能性がある。
「あれは何でもないんです。」などとあいまいな答え方をしようものなら
法律で禁止されている化学物質の使用、大量の在庫、大量のごみ、
社会通念上好ましくない事業活動などを隠しているのではないかと
痛くもない腹を探られる。

公開を差し控えたい設備、機械、施設は見学コースから外し、
公開可能な工場、施設で見学者を受け入れることが肝要だ。