夫に捨てられ、そのショックから立ち直れないでいるふたりの息子を持つ女性。自分が持っているのは50のバイオリンだけ。音楽教師として子供たちとふれあう女性を取材したドキュメンタリーの映画化。
　その女性役は『マディソン郡の橋』のメリル・ストリープ。豪快な演技で肝っ玉かあさんぶりを発揮する。

　彼女は子供たちのために働く決心をして、ニューヨークのイーストハーレムに引っ越してきた。ここで小学生の教師をしてみることにしたのだが、経験もなくて追い返される。翌日、息子ふたりを連れて３人でバイオリン演奏をして何とかクラスを持たせてもらうことに。
　市の予算削減でクラスの閉鎖に追い込まれながらも、子供たちの夢をつぶさないように保護者や有名な音楽家たちによって、壮大なコンサートを開くまでを描く。

　主人公がやってきた小学校はいろんな人種がいる。バイオリンといったら金持ちの御曹司がやるイメージで、誰も続けられないと思っているのだが、彼女のクラスは抽選をしなければならないほど人気に。
　バイオリンを通じて様々な出会いと別れがあり、それがものすごく現実的で胸が痛い思いだ。
　コンサート成功の感動よりそちらのほうに涙する。

達成感度　
教師もの度