青い相姦   2000年・ドイツ
出演: フローリアン・ヘイデン/アレクサンドラ・シャラウデック/アウグスト・ツィルナ
監督: ドゥロール・ツァハゼ
 
 

 タイトルもジャケットもお色気ムービーを彷彿させるが、どちらかといったら女性向けの映画ではないかと思う。つまりは、下品でないってこと。
 双子のマティスとミーケが近親相姦というディープな関係になっていくのだが、やらしいシーンはなくて、仲のいい兄妹の延長上に愛があるといったかんじ。

 マティスは妹のミーケを迎えに、友人のフェリックスと一緒に駅へ行く。自転車をふたり乗りして向かうのだが、それが楽しげでおしゃれなプロローグだ。
 ふたりの友情関係は本題とはあまり関係ないのだけど、とてもいい仲で、これが物語の中心だったとしても、かなり楽しめたのではないかと思うほど、センスのいい会話とちょっと悲しい出来事で物語を引っ張っていく。
 ふたりのイメージは、トム・ハンクスとブラッド・ピット……かな。ハンサムぞろいです。

 マティスとミーケは幼いころから仲がよかったので父親も気づかなかったが、父の恋人が仲がよすぎるんじゃないのと、疑い始める。
 血がつながっているというしがらみで自制していたマティスも、とうとう負けてしまい、妹と関係を持ってしまった。それを父に知られ……。

 終わり方は、わたしはこうでなかったほうがよかったと思った。近親相姦の場合、なにをハッピーエンドといっていいのかわからないけど、これをつくった監督自身のバッドエンドなり、ハッピーエンドなりを見せて欲しかった。
 ともあれ、中盤のたるみがない映画であることは確か。いけない恋をするふたりにドキドキさせられるし、友人フェリックスの行く末もすごく気になる。『小さな恋のメロディ』のようなラストのさわやかさはないけれど、その映画が好きな人はきっと楽しめる。

Hシーン 
禁断の愛度 


amazon.co.jp  →青い相姦【DVD】

▲トップページ

(C) Sachiyo Kawana