モーリス   1987年・英
出演: ジェームズ・ウィルビー/ヒュー・グラント/ルパート・グレイブス
監督: ジェームズ・アイボリー
原作: E・M・フォースター
 
 

 1909年。(やはりここでも同性愛を禁じられている時代です)モーリスは同じ学生寮にいるクライブからの告白を受け、戸惑う。クライブは同情はいらないと避けるが、モーリスは夜中に忍び込んでキスをする。それからふたりは周りに気づかれないよう仲良くなっていくが、クライブは最後の一線は汚れるといって許さない。
 やがてクライブは弁護士になって世間体を気にし、ついに終止符を打つ。モーリスは使用人のアレックに体を許し、そのことで強請られるのではないかと気にする――。

 ちょこっとでもゲイの人を映画に出演させようとすれば、ステレオタイプというか、かなり誇張して描かれたりするものだが、この映画に出てくるのは身分は高いけれど、普通の青年たちだ。たぶん、これが本当の姿なのだと思う。
 同性愛者にも人気が高い作品なのではないだろうか。ごく当たり前に恋愛が描かれている作品って少ないから。

 彼らの時代から100年が過ぎようとしているのに、偏見ってなかなか消えないものですね。

ゲイ物語度 
純愛度 


amazon.co.jp  →原作本:E・M・フォースター『モーリス』扶桑社刊

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