スター・ウォーズが公開されたのは1977年のこと。パート2の「帝国の逆襲」は80年、パート3の「ジェダイの復讐」は83年と、6年もの歳月をかけて完結した、SF映画の代名詞的作品。
97年にはシリーズ3部作の《特別篇》が制作され、当時の技術では表現できなかった映像を、コンピューターグラフィックスを駆使して再編集。パート3などは、およそ20年も前に作られたとは思えないできばえで驚いた。
この《特別篇》にはそれぞれエピソードIV、V、VIというサブタイトルが新たに付けられている。これは1999年より公開されている、スター・ウォーズの新シリーズの流れを汲んで、通し番号になっているのだ。エピソードI〜IIIはルーク・スカイウォーカーの父が幼少の頃に活躍したお話。
ジョージ・ルーカスはまだまだファンを飽きさせない。
スター・ウォーズってなに? という方のために、少々説明しよう。
デス・スターという兵器を完成させて宇宙征服をもくろむ帝国と、それを阻止しようとする反乱軍の戦い。
主人公ルーク・スカイウォーカーは反乱軍の側につくのだが、己の持つフォース(念力のような力)を増幅させてジェダイの騎士になり、フォースの暗黒面に呑み込まれたダース・ベイダーを倒すという使命を背負っている。
まず、パート1だが、現代のハリウッド映画に見慣れている筆者としては、冒頭に派手さがないと感じた。けれども、反乱軍が盗んだデス・スターの設計図をインプットされたR2-D2と、相棒の金メッキ(?)ロボットC-3POというドロイド2体のキャラクターがとてもよかった。ロボットの彼らによって物語が引っ張られていくとは、ある意味斬新でおもしろい。
命からがら逃げてきたふたりを拾ったのがルーク。初めは乗り気ではないルークだが、ロボットを追ってきた帝国軍に育ての親を殺され、立ち向かうと決意するところから一気に感情移入。
風来坊のようなハン・ソロ(ハリソン・フォード)を仲間に加え、デス・スターを破壊する。
パート2とパート3はふたつで一本のような作品。
ジェダイの騎士になるためにヨーダという人物にあうルーク。一方でハンは帝国に立ち向かっていた。ルークはハンの身の危険を感じ、修行を途中で抜け出すが、ハンはさらわれてしまった。・・・と、そんなところで終わる。
パート3はハンを助けるところから始まる。今までアクションが少なかったのだが、ここは力を付けたルークの腕の見せ所。そして彼ら反乱軍は帝国を滅ぼす作戦に出る。
地上でデス・スターのシールドを破壊するハン。宇宙船でデス・スターを攻撃するランド。そして、ダース・ベイダーと直接対決するルーク。
一番時間を割いているのはハンがいる地上のシーン。原住民の小熊に似た生き物が、ファイナルファンタジーに出てくるモーグリのようで、かわいい。彼らも一緒になって戦うのだが、1対1の対決よりこちらの方が派手に描かれているのは仕方ない。ルークとダース・ベイダーの戦いには重要な意味が担われている。
キャラクターとして主人公のルークが弱いのが残念だが、魅力的な脇キャラと、ジェダイの騎士という発想は評価したい。
ちなみに、ファイナルファンタジーがファミコンで発売されたのが1987年12月のこと。SFファンだけでなく、ゲームファンにもこの作品がどれだけファンタジーRPGに影響を与えているか、今一度見てみるのもおもしろいですよ。
◆新シリーズも見よう!
「スター・ウォーズ エピソードI ファントム・メナス」
「スター・ウォーズ エピソードII/クローンの攻撃」
日本公開は2002年7月13日!
シリーズ度
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