マイライフ・アズ・ア・ドッグ   1985年・スウェーデン
出演: アントン・グランセリウス/メリンダ・キンナマン/トーマス・フォン・ブレム/アンキ・リデン
監督: ラッセ・ハルストレム
原作: レイダル・イェンソン
 
 

 1950年代末が舞台。イングマルは母親に世話ばかり焼かせてしまう少年。病気がちの母を休めるために、兄弟はそれぞれ親戚の家に。
 いつも思うのはスプートニクに積まれて宇宙へ飛び立ったライカ犬のこと。僕はそれよりもまだいいと思う。
 叔父さんは陽気でいい人だし、新しい地にも慣れた。
 男の子のフリをする少女サガと仲良くなる。だが、彼女のことがいまひとつ理解できないでいる。
 もう一つ気になるのは愛犬のこと。どこかに預けているというが、いっこうに会えない。どうなったか気づきながらも認めたくはないイングマル・・・

 かなり淡々と綴った映画だ。だから感動の押し売りなんてしていない。ただ、やっぱり主人公やサガの心情が少しわかりにくいところもあったが、それぞれの悩みが物語の全体的な空気に漂う。
 イングマルに下着の広告を読ませるおじいさんとか、氷の張った湖で泳ぐパフォーマーなど、ユニークな脇役がともていい。
 それだけにひとつひとつの悲しみが重く感じる、そんな映画だ。オーバーな感情ではなく、雰囲気を楽しみたい人に。

少年度 
後味の良さ度 


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 →原作小説:レイダル・イェンソン

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