ネバーエンディングストーリー   原作: ミヒャエル・エンデ
ネバーエンディングストーリー 1984年、独・英
出演: バレット・オリバー/ノア・ハザウェイ/タミー・ストロナッハ
監督: ウォルフガング・ペーターゼン

ネバーエンディングストーリー2 1989年
出演: ジョナサン・ブランディス/ケニー・モリソン/クラリッサ・バート
監督: ジョージ・ミラー

ネバーエンディングストーリー3 1994年
出演: ジェイソン・ジェームズ・リクター/メロディ・ケイ/ジャック・ブラック
監督: ピーター・マクドナルド

 
 

 ミヒャエル・エンデ原作の長編ファンタジー『はてしない物語』の映画版。
 古びた本屋から持ち出した本が不思議な世界へといざなう。物語の主人公と共に一喜一憂するほど本好きのバスチアンは、文字通り、本にのめり込んでしまう、そんなお話。

 いじめられっ子のバスチアンは悪ガキから逃れるために学校の片隅に閉じこもった。暇つぶしに広げた本は、ファンタジーエンを救うために立ち上がったアトレーユの物語だった。
 読み進めるうちに文章が自分に呼びかけていることに気づく。勇気を出してこちらの世界へ来いという。バスチアンはその世界に飛び込んだ。ファンタジーエンは虚無に襲われている。子供たちが誰も物語に見向きもしなくなったからだと……。

 その世界観は独特だ。特に特技もない普通の現代っ子がファンタジーの世界に入り込んでしまうという話し。
 空を飛ぶ犬のような姿のファルコンや、岩でできた男、こびと、など脇役はユニーク。けれども、『ハリーポッター』と比べてしまうと見劣りしてしまうのは確か。原作は非常によいのだけどね。

 パート2も原作のエピソードを中心に話が展開していく。
 願い事を叶えるたびに思い出がひとつずつなくなっていくアウリンという首飾り。悪女ザイーダにそそのかされ、アトレーユとの友情にもひびが入り……。
 今回は悪役らしい悪役が登場するという、無難な話し運び。息子が物語の中で活躍する様子を、父がこちらの世界で本を読んで応援する。『絆』がテーマかもしれない。アウリンでバスチアンが最後にする願い事が一番いいセリフだった。

 パート3はオリジナル要素がつよくて、もうこれは続編とは言えないのかもしれない。いつまでたってもいじめられっ子のバスチアンが不良に絡まれ、彼らがファンタジーエンをめちゃめちゃにしてしまうという話しだ。
 主役の子がいかにもうだつのあがらなそうな感じだなぁ……。

シリーズ度 
SFX度 


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