出演者名を見て「あれ」と思った人もいるでしょう。松尾雄一・光次、三輪ひとみ・明日美は実の兄弟。松尾兄弟はＤＯＧＧＹ　ＢＡＧというグループ名で歌手デビューもしていて、劇中でもふたりのライブシーンが見られる。
　特にお兄さんの雄一くんは福山雅治っぽくて色気のある青年。ホラーにおける主人公というのは悪を倒すという使命が課せられているから、いい男はまさに適役だね。
　物語の中でも松尾兄弟は兄と弟の関係で登場する。オムニバス形式になっているので、それぞれが主役をはっているといってもいいだろう。

　一話目は弟・光次くんの出番。
　根暗の浅茅優子に優しい言葉をかけた良二はつきまとわれる。恋人の真理子が事故死すると優子はますますつきまとうようになった。また別の女が良二に近づくと優子は、ドッペルゲンガー（生霊）となってその女を襲う……。
　優子役の三輪ひとみちゃんは美人系の顔立ちで、寂しげな表情がハマっていた。ぶさいくだったら本当の化け物になってしゃれにならん。

　二話目は兄・雄一くんが活躍。
　５号室だけ不幸に見舞われるマンションの５階に菜穂子一家が引っ越しをしてきた。そのマンションには姉夫婦が住んでいるので気になる一彦。得体の知れない化け物に菜穂子が襲われ……。
　一話目よりも設定がおもしろい。まるで菜穂子を狙っているように、化け物が１階から順にひたひたとやってくる。
　けれども、原作漫画を小説化した作品を読んだのだけど、そちらの方が設定にこだわっていておもしろかった。映画では二つは別の話になっているのだが、小説では菜穂子を襲う化け物が優子になっている。
　映画の設定に加えて、菜穂子は優子と一彦がいる学校に転校し、優子と仲良くなり、一彦が心配をするというようなストーリーなのだ。なぜ優子がドッペルゲンガーになったのかも書かれているから、あわせて読むといいかも。

兄弟姉妹度　
背筋ゾクゾク度