ウォーターボーイズ   2001年・日本
出演: 妻夫木聡/金子貴俊/眞鍋かをり/平山綾/竹中直人/柄本明
監督: 矢口史靖
 
 

 えっ、男のシンクロ!?とはキャッチコピーだが、実はモデルがあったのだった。モデルとなったその高校をテレビで取材していたので、つい見入ってしまった。
 彼らの合い言葉は「モテたい!」。男性諸君にとっては理解不能かもしれないが、実演当日にはプールサイドに女の子がずらり。
 ビキニの海パンをはくので、前日には女の子のようにビキニラインのお手入れ。世も末だと思うあなたはきっとオクレテル。なんたってエステのCMにキムタクが出てくるぐらいなんだから。
 ともかく、彼らの演技はコミカルな部分もありつつ、大拍手を得るようなとびきりの技を見せたり、映画のPRに一役買ったことは間違えない。放送していたのがフジテレビで、制作にも携わっているのだから・・・。

 さて、本編は廃部寸前の水泳部を中心に描かれている。根性なしの鈴木役に妻夫木聡。『空から降る一億の星』でキムタクの友人役をやっている金子貴俊がそのキャラクターを生かし、オカマちゃんの役で登場。彼の恋の行方もお楽しみに。
 新任の美人教諭佐久間(眞鍋かをり)が水泳部の顧問になって部員は一気に増えるが、彼女がシンクロをやりたいと言い出すと部員は5人に。白い水着を来た彼女のお腹がやけに気になったのだが、案の定、佐久間先生は妊娠8ヶ月。さらに、水泳部は追い込まれることに……。

 まさか、ヒロインと思っていた眞鍋かをりが、登場早々引っ込んでしまうとは大胆な構成。平山綾演じる静子が鈴木のガールフレンドとして出てくるけど、それほど重要なポストじゃなかった。
 シンクロを完成させるための青春グラフティなのだが、そこは若い監督、スポ根ものにしないでコメディタッチにさらりと仕上げている。

 肝心のシンクロシーンはさすがに圧巻。本物のシンクロと違って足のつく普通のプールで演じる。それも30人近い男子高校生がダイナミックに動き回るのだ。イルカショーを見ているように、水中から飛び出し空中を回転するという難技も披露。
 サッカーや野球だとその勝負の行方を作れるし、魔球もCGで合成できるのだが、芸術系スポーツは演技そのものだから、よっぽど練習しただろうと思う。それを見るだけでも価値はありますよ。

オトコ度 
シンクロショー度 


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(C) Sachiyo Kawana