ドッグ・ショウ!   2000年・アメリカ
出演: クリストファー・ゲスト/ユージン・レビイ/キャサリン・オハラ/パーカー・ポージー
監督: クリストファー・ゲスト
 
 

 ドッグ・ショウとはいわゆる犬の品評会のこと。血統に、毛並み、姿勢や歩き方、歯並びまで評価の対象になる。賞を得るために飼い主たちが悪戦苦闘するコメディだ。

 実はわたしも犬を飼っていたことがある。アメリカまでは行かなかったが、愛犬を連れてショウにも出したことがあるのだ。
 きれいにカットされたプードルを見たことがあると思うが、わたしの飼っていたシェルティは耳が折れ曲がっているのが美しいとされていた。でも、普通にしていたら通常は耳はツンと立ったまま。そこで、幼いころから耳を折り曲げてテープでグルグル巻きにして、クセをつけるのだ。犬の種類によっては尻尾をちょんぎったりするのだから、犬にとっては迷惑な話だ。
 それで、ドッグショウの開催地というのがなんと、競馬場の駐車場だった。家族そろって出向いたのだが、道がわからないので近くの人に聞くと、いぶかしげに教えてくれた。よっぽど金に困った家族に見えたらしい。なにしろいいものを着ていなかったから(笑)
 ――とまぁ、こんな具合にコメディになる要素はあるなぁと、見る前から想像していた。

 ごめんなさい。前置きが長くなりました。
 構成は、それぞれの飼い主や主催者にテレビクルーが取材しているような、ドキュメンタリータッチの映画になっている。
 思ったよりもコメディコメディしてしないのだが、ハミルトン夫妻のキャラクターがおかしい。愛犬の見ている前でセックスをしたら人間不信になったというのだ。
 そのほかにも、ホテル代が払えず倉庫で止まるハメになる夫婦や、ゲイやレズビアンのカップルが登場したりする。

 思い切って、もっと弾けたコメディでもおもしろかったと思うのだが、ちゃんとツボは押さえていて、ショウをテレビ中継するレポーターがいかにもありそうで、パロディ的な性質を持った作品でもある。
 ネコ派だという人にも、この犬バカたちを、大いに笑ってもらいたい。

コミカル度 
犬バカ度 


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(C) Sachiyo Kawana