あした   1995年・日本
出演: 高橋かおり/林泰文/朱門みず穂/宝生舞
監督: 大林宣彦
原作: 赤川次郎
 
 

『ふたり』から続く尾道シリーズの第2弾。赤川次郎といえば真っ先にユーモアミステリーを思い出すかもしれないが、実は幻想的なファンタジックホラーも得意分野なのだ。
 死んでしまった人に会いたい。でも、再会したときの葛藤が、登場人物それぞれにあって、物語に深みを出している。

『今夜12時、呼子浜で待ってる』と、淳から恵へメッセージが届いた。恵は授業中だというのに飛び出す。淳は沈没した船に乗っていて死んだはずだった。
 メッセージが届いたのは彼女だけではなかった。最愛の人を亡くした者に届いていた。それぞれは一様に思いをはせて海岸へ集まってくる。

 ストーリーの量の割には長い。登場人物が多いのも一因にあるから仕方ないとはいえ、もっとすっきり出来ただろうと思う。
 植木等演じるやくざの親分は適任だった。部下たちは血の気が多いが冷静そのもの。彼の行く末に涙します。

幻想度 
ホラー度 


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