フランケンシュタイン   1994年・米・英
出演: ロバート・デ・ニーロ/ケネス・ブラナー
監督: ケネス・ブラナー
原作: メアリー・シェリー
 
 

 原作『フランケンシュタイン』の副題に「あるいは現代のプロメテウス」と付けられているが、ギリシア神話に登場するプロメテウスは人間を造ったことで知られている。作品を読めばわかるのだが、フランケンシュタインは人造人間を作った科学者であり、怪物の名前ではない。

 ストーリーはこんなかんじ。
 赤ん坊を生んで死んでしまった母親を生き返らせようと、ヴィクター・フランケンシュタインは勉学に励み、非合法な実験をするウォルドマン教授のもとで研究を続けた。
 ウォルドマンが患者に殺されてしまい、ヴィクターは脳を保存しておく。死体をかき集めて、ついに人造人間が生き返った。だが次第に神の意志に背いた科学を罪深く思い後悔する。
 ヴィクターによって造られた怪物は自分の醜さを知り、ひっそりと暮らすが、自分は「誤作動であった」という事実を知り、怒り狂いヴィクターを不幸におとしめていく……。

 世界的に有名な怪人(?)のひとりだが、この映画を見る限りでは悲壮感が漂う。死んだものをよみがえらせたいという願望はタブーなのだと科学に警鐘を鳴らす。
 ほとんどしゃべることのない怪物をロバート・デ・ニーロが演じる。特殊メイクでわかりにくいが、序盤はどことなく愛嬌のあるモンスターに見えた。

ホラー度 
実は切ない度 


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 →原作本:メアリー・シェリー『フランケンシュタイン』創元推理文庫刊

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