皆月   1999年・日本
出演: 奥田瑛二/吉本多香美/北村一輝/荻野目慶子
監督: 望月六郎
原作: 花村萬月
 
 

 最近、原作のある映画やテレビドラマが増えている。原作が話題になっていれば取っつきやすいが、コアなファンに受け入れられるのは至難の業。果たしてこの映画はどうであっただろうか。
 原作は性と暴力を真っ向からとらえる花村萬月氏。吉川英治文学新人賞を受賞した小説の映画化である。

 妻の沙夜子は「みんな月でした。がまんの限界です。さようなら」と書き残し、二千万円を持って蒸発した。諏訪は信じられない思いで、妻と風呂場でのセックスの回想する。
 沙夜子の弟アキラはソープに連れて行く。由美のご奉仕にも達することができないほど妻が頭から消えなかった。それなのに諏訪は由美を訪れセックスをする。
 一緒に住むことを決めるとアキラはどうせ金目当てだろうと、由美を諏訪の目の前で犯してしまう……。

 子供向けの特撮ドラマにでていた吉本多香美が、そこまで大胆に演じるとは正直思っていなかった。私生活でもスケベそうな奥田瑛二が演技指導したとあって、脱皮したてのように艶めかしい。もう少しハメをはずせて、若々しかったらたらよかったのだけど。
 ソープへ入ったことがないからわからないが、あの緑のレオタードはなんとかならなかったのか。まぁ、そうはいっても充分楽しめた。

 「おっさん」こと諏訪とソープ嬢、血の気の多いやくざの奇妙な三角関係。ソープ嬢が惚れ込むほど「おっさん」がセックスが上手そうに見えないのだが、北村一輝が好演だった。キッチンで由美を乱暴するところなど、女の子なら普通は目を覆いたくなるが、腿に滴がしたたるなどきわどい描写もあって、エロティックだった。

 家を出ていった妻の沙夜子だが、由美の出現に心境は複雑。マンネリだと思っているあなたも、彼に新しい女ができる前に手を打つべし!?

Hシーン 
暴力度 


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