女性向けエロティック小説

女性にオススメの官能的な小説をご紹介。
※ジャケットをクリックしますと詳細情報が御覧になれます。(by amazon.co.jp)
 
 

【扶桑社リアルロマンス文庫シリーズ】
2003年3月に新シリーズとして発刊。女性向けのロマンスなのだが、まだ始まったばかりなのでその方向性は固まっていないよう。官能的な場面もありつつ、フジ系列の出版社だけに、昼帯のドラマを想定してたりするのか、ともかく、期待のシリーズ。→シリーズ一覧(一部立ち読みできます)
cover 伽羅の部屋にて 
第1回リアルロマンス大賞の受賞作を含む短編集。一般の公募でよせられた小説の中から最終選考に残った作品をピックアップ。内容もバラエティに富んでいるが、質にもばらつきがある。
cover ゆるやかに、恋ははじまる 松田 栞
高校生と中年男性を愛人にしながら、今ひとつパッとしない30代女性。好きになった人がゲイだったら・・・。女性らしい柔らかな文体でひたひたと官能の世界に導く小説。
 
【光文社 Vコレクション】
もともともは外国の出版社ヴァージンから刊行されてるシリーズで、ハーレクインがロマンスなら、Vコレクションは官能小説といったところか。すべて女性の作家が書いているが描写はかなりエロティック。日本では2002年6月より訳書が出版されている。→シリーズ一覧(一部立ち読みできます)
cover 瑠璃の課外授業 香川 潤 (編集)
このシリーズではまだ日本人作家が書いていないのだが、読者投稿より選ばれた作品の短編集。この作品もばらつきがある。けど、リアルロマンス文庫と違って方向性がはっきりしてるので、女性のために書いた官能小説を読みたい人にお勧め。
cover 好きにさせて スーキ・カンニハム
数々の性遍歴を持つという女性作曲家を取材するために訪れた館で、孫娘の淫行を目の当たりにした女性記者。徐々に押さえられなくなっている自分がいた……というポルノ映画にありそうなオーソドックスな展開ながら、情緒たっぷりのエロスを堪能できる。
 
【新潮社 R-18文学賞】
cover 青空チェリー 豊島ミホ
第1回読者賞受賞者。著者は漫画も描いているらしいが、表題作はそんな雰囲気がある。予備校の屋上でラブホを見ながらひとりエッチならぬ、男の子とふたりで自慰するという物語。エロスにこだわらなくても面白いことを書く作家さんだと思った。
cover マゼンタ100 日向 蓬
第1回大賞受賞者。女性の視線でポップにエロスを描いた、OLの為の小説という感じ。もしかしたら男性にはこの感性がわからないかもしれない。著者には是非、和製版『セックス・アンド・ザ・シティ』を書いてもらいたいところ。
cover しゃぼん 吉川 トリコ
短編「ねむりひめ」で第3回大賞と読者賞をダブル受賞。
cover そして俺は途方に暮れる 渡辺 やよい
第2回読者賞受賞者。主催者の新潮社ではなく双葉社から作品集が出版されている。
 
【文芸作品】
cover チャイ・コイ 岩井 志麻子
ホラー小説作家として脚光を浴びている著者の官能的な小説。ご本人もベトナムに愛人がいるとおっしゃってるので、きっと体験談をベースに創作したのでしょう。異国の地で言葉もあまり通じない男性と、体というコミュニケーションで通じ合えたというような、まさに女性のための小説。
cover 娼年 石田 衣良
お金持ちのおばさんたちに体を売る青年の物語。リチャード・ギアの『アメリカン・ジゴロ』を思い出した。男性が書くポルノってえげつないと思っている方がいるかもしれないが、そんなことはない。妙なタッチで綴られている文体は、『池袋ウエスト・ゲート・パーク』みたいに青春しているのだが、刺激的なエロスを感じる。
cover 不機嫌な果実 林 真理子
石田ゆり子さん主演でドラマ化もされた。甘ったれな石田さんが可愛かったが、原作はもっと官能的なシーンが多い。年下の男との不倫はメルヘンチックでさえあるけれど、著者の女性描写に対する鋭さはここでも天下一品!
cover ドラゴンフライ 室井 佑月
小説新潮で募集した「読者による性の小説」にて入賞を果たした作家。たしか、初めての長編ではなかったか。ご自身も銀座のホステスをやっていたというが、この小説の主人公も新米のホステスだ。裏の仕組みがわかって面白いが、もっとドロドロと、なおかつドラマティックな展開を期待してしまった。
cover ルビーフルーツ 斎藤 綾子
著者自身、きっとレズビアンとSMが好きなのだろうと思わせるほど、それがテーマの作品が多い。少々どぎついところもあるが、健全なアブノーマル(?)に思えてくる、というか、思わされる、圧倒的な迫力のポルノ小説。
 
     
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(C) Sachiyo Kawana