風の谷のナウシカ   1984年・日本
監督: 宮崎駿
声の出演: 島本須美/辻村真人/京田尚子/納谷悟朗
 
 

 長期に渡ってアニメージュで連載された漫画を、劇場アニメ用に練り直したのが本作。戦争による自然破壊という深いテーマ。手塚治虫の『ジャングル大帝』よりももっと深いところをいってますね。
 漫画も描くけど、以前からアニメーションも手がけていたというのが強みだったでしょうね。すっかりアニメ監督として認知され、今では世界が注目する長編アニメ監督なんだからすごいよね。

 火の七日間と呼ばれる最終戦争から1000年。世界は荒れ、マスクを付けないと体が腐ってしまう腐海と呼ばれる森がいたるとこにあった。不思議と腐海を焼き払おうとするとオームという巨大なムシが押し寄せ腐海は広まった。
 風の谷という集落にもその危機は迫っている。村の長(おさ)の娘、ナウシカは心優しい少女だが勇敢に村のものを守っている。腐海はいったい何なのか、大地は戻るのか、そして不穏な動きを見せる大帝国のトルメキア。ナウシカに出来ることとは……。

 宮崎監督はヒロインの造形が本当にうまいです。大抵マンガのヒロインといったら、セックスアピールもあり、どこかしら媚びてるようなところがあるもんだけど、ある種のカリスマ性というか、優しいだけではない強い信念みたなものが好感もてるのね。
 そんなところが「マニア受け」するアニメとは一線を隔てるんじゃないだろうか。
 でもやっぱり初めは、テーマ性のあるものじゃないと認めてもらえないと思ったところもあったのかな。「千と千尋の神隠し」と同一の監督・原作とは思えないね。どっちの作風も好きだけど。

1000年後の人類に見せたくなる度 
原作読みたくなる度 


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