アラジン   1992年・ウォルト・ディズニー
監督: ジョン・マスカー/ロン・クレメンツ
原作: 『アラジンと魔法のランプ』
声の出演: スコット・ウェインガー/リンダ・ラーキン/ジョナサン・フリーマン
 
 

 ディズニーの主人公が盗みをするなんて!
 アラジンは貧しくて、バザーの品物を盗んで飢えをしのいでいる。お役人から追われるアラジン。でも、もっと貧しい子供に盗ったパンを与えるなど、苦肉の行動もあったりする。
 さて、その国の王女ジャスミンは婚期を迎え、あらゆる国の王子から求婚されるが、愛がないのに結婚はできないと、こっそり城を出る。そんなふたりは城下町で出会ってお互いに引かれあう。だが身分の差があってアラジンは積極的になれなかった。
 アラジンは強欲の右大臣ジャファーに捕まり、洞窟の中へ入り、ランプを取ってくるように命令された。アラジンがランプを擦るとランプの精、ジーニーが出てくる。願いを3つ叶えてくれるという。
 自由が欲しいというジーニーのために、3つめのお願いをジーニーを自由にすると約束するが、アラジンはジャスミンと結婚したくて……。

 お話しの元となったのがアラビアンナイトの『アラジンと魔法のランプ』だ。実のところ、この話はアラビアンナイトの原典に含まれていないそうだが、すごく有名な話しだよね。
 アラジンは魔法使いからお守りとしてもらった指輪の精も呼び出すのだけど、ディズニーアニメではそのシーンはない。
 その代わりといってはなんだが、ジーニーのキャラが強烈なインパクトを持つ。コメディ映画の『マスク』みたい。最強の魔法使いでありながら、最強のコメディアン。コミカルを越えちゃっているキャラはディズニーでは珍しいかも。

 忘れちゃいけないのが悪役のジャファー。アメリカ映画は善と悪がわかりやすいほど明白で、これもまたあくどいヤツなんだ。お子さまは興奮すること請け合い。
 アラジンと相棒のサル、ジャファーとペットのオウムなど、ペアの掛け合いはディズニーではもうパターンになってるが、やっぱりこれも醍醐味です。
 そして、アラジンとジャスミンが魔法の絨毯で夜空をかけるシーンで流れる音楽『ホール・ニュー・ワールド』は超有名になった。それほど燃えるロマンスではないのだけどね。
 でも、ストーリーは面白いですよ。最後、魔法でパワーアップしたジャファーと、ジーニーの運命と、ああ、どうなっちゃうの?って、期待しちゃってくださいな。

ミュージカル度 
原作読みたくなる度 


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 →原作:『アラビアン・ナイト(別巻)』(アラジンと魔法のランプ収録)

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