となりのトトロ   1988年・日本
監督: 宮崎駿  制作: スタジオジブリ
声の出演: 日高のり子/坂本千夏/糸井重里
 
 

 オリジナルの映画アニメのキャラクターで、ここまで知名度があるのはトトロぐらいじゃないだろうか。関連商品も未だにたくさん売っているし、あの猫をダルマにしたような愛くるしさはとてもお化けとは思えないが、西洋風にいうと森の妖精といったところか。どちらにしても形容しがたい。
 ところで、トトロが木の上でくつろいでいるシーンが何度かあるのだが、お茶をすすっているのかのように見えるが、どうもオカリナを吹いているようだ。エンディングロールでもオカリナの絵が描かれているし、関連グッズにもオカリナがある……って、誰でも知ってるか。

 モデルとなったのは狭山丘陵。昭和30年代を描いた、自然豊かでのどかな情景。
 11歳のサツキと4歳のメイはこの地に引っ越しをしてきた。長くあいたままの家には「まっくろくろすけ」が住み着いていた。
 メイは庭で遊んでいるうちに森へ迷い込み、トトロに出会う。
 ある雨の日、バス停まで父を迎えに行くと、トトロがネコバスを待っていた……。

 トトロは言葉を話さないのだが、愛嬌たっぷりで、メイとサツキを身体につかまらせて空を飛んだり、文章では言い尽くせないほどの描写が随所にあって楽しませてくれる。
 自然と日本の伝統をモチーフにしていながら、想像もつかないようなファンタジーで、見ているものを空想の世界へ連れて行ってくれる、そんな物語。

 歌と踊りがなく、我が道を行く日本のアニメ。日の目を見るときはそう遠くない……。

キャラクター度 
ファンタジー度 


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