スーパーファミコン不思議のダンジョン2  風来のシレン
 
(1995年12月1日発売 チュンソフト)

★ロールプレイングゲーム

■□1000回遊べるRPG□■
 ドラゴンクエストのキャラクターを主人公に据えたゲーム「トルネコの大冒険 不思議のダンジョン」のゲームシステムを踏襲し、オリジナルキャラクターと新たな要素をくわえて作り上げたのがこの作品。

 入るたびに地形が変わるダンジョン。マッピングするという常識も通用しなければ、罠が仕掛けられている場所も、アイテムが落ちている位置も、アイテムの種類も全くのランダム。
 1フロアに落ちているアイテムは、他のRPGに比べたら多いと思うが、運が悪ければあっという間にやられてしまうなんてこともある。

 オートセーブ機能なので、失敗したからリセットしてセーブした箇所からやり直しというのもできず、さらには死んでしまったらゲームスタート地点からやり直しになる。レベル1まで戻されて、お金も所持していたアイテムも全部なくなるという非常にシビアなゲームだ。
 それでもハマってしまうわけとは……?

■□黄金郷へ□■
 こばみ谷の渓谷の宿場がスタート地点となる。
 こばみ谷にはテーブルマウンテンという山がそびえたっており、その頂上には太陽の大地と呼ばれる黄金郷があるという伝説がある。そこには黄金のコンドルが棲んでいるというが、そこに到達することがゲームの目的だ。

 1つの階層から先に進むともう後戻りはできない。ダンジョンといっても、黄金郷までの道のりとなっており、「杉並の旧街道」などと1フロアごとに名前が付けられていて、足を踏み入れるたびに地形が異なる。
 歩いた場所はマッピングされ、ある程度まで近づけばマークで敵やアイテムのある場所、次の階層へ進む出口(階段等)が表示される。アイテムを使えばそれらすべてを見通すことも可能だ。
 黄金郷は渓谷の宿場から30階層先にあるという。今までに進んだフロア階数が到達度となっていて、ステータス画面で確認できる。

 何階か進むごとに町もある。そこでは体力を回復したり、アイテムを購入したりといったことができる。その町も次の階層へと進んでいったら戻ってこられない。

■□イベントをこなす□■
 先へ進んだら戻ってこられないと書いたが、二度と同じ町へ行けないというわけではない。途中で死んでしまったら、また一から出直して同じ町に到達できる。町は入るたびに地形が変わることはないのだ。
 また、わざと一からやり直すというテクニックは絶対に外せない要素なのだ。

 登場する人物の中には仲間となってくれる人物がいる。例えば、渓谷の宿場から初めての町にいるペケジ。彼はシレンの弟といって慕ってくる。2回目に来たときには店の出資金をせびり、3回目に来たときには店も出さず酒浸りとなり、そして縁あって仲間となって旅に出るという流れだ。
 1回目では仲間にはならない。こんなふうにイベントフラグを立てて「中断」を選び、渓谷の宿場からスタートするを選んで始めることも時には必要だ。

■□アイテムを受け継ぐ□■
 イベントよりもっとも重要なのは武器や盾を鍛えること。
 武器や盾は店で買うか、ダンジョンで落ちている物を拾って入手する。たまに武器の名前の横に+2などと書いてあることがあるが、もとの攻撃力より2強いという意味を持つ。
 もっと強力な武器にするには、町にいるかじ屋に頼み、鍛えてもらう。

 死亡時や自分でやり直しを選んだ場合には、所持しているアイテムはなくなってしまうのだが、町にある倉庫や預かり所にアイテムを置いておけば、また同じ町に来たときに取り出すことが可能となっている。
 かじ屋は1つの町で1回しか鍛えてくれないので、たびたびやってくる必要がある。
 そのほかには合成の壺というのがあり、アイテムを入れて別のものを作り出すこともできる。

 また、ときおり町やダンジョンで飛脚に出会うことがあるが、彼にアイテムを渡すと倉庫や預かり所まで運んでくれる。そういうのを利用して武器を鍛えていけば、何度も繰り返すレベル1からのダンジョンもやりやすくなるというわけだ。

■□ターン制□■
 攻撃方法は敵と鉢合わせになったときにAボタンを押して剣等で斬りつけるというもの。左右上下斜めの8方向に向きを変えて攻撃が可能だ。
 杖や巻物を読むと広範囲の攻撃もできる。矢を持っていれば、直線上にいる離れた敵を攻撃可能。また、なにか持ち物を投げても少量ながらダメージが与えられ、アイテムによっては大ダメージを与える。

 シレンが一歩歩くごとに敵も何らかの行動をおこすので、できるだけ先制攻撃できるように動かねばならない。
 敵との距離が1マス分しかなければ、自分から先に近づけば不利になる。そういうときは武器を振って1ターン時間を進ませれば相手から進みよってくるので先に攻撃できるのだ。

 敵から攻撃を受けたり、罠にはまってHPが減っていくが、歩いたりしてターンを消費すればHPは少しずつ回復していく。
 見えない罠を回避しながらHPを回復させたければ、AとBを同時に押せばその場でターンが進む。
 ただし、このゲームには満腹度というのがあって、行動するたびにお腹が減っていき、それが0になってしまった場合も力尽きてしまう。
 HPは薬草等で回復させ、満腹度はおにぎりで回復させる。

 敵が集まって総攻撃されないよう狭い路地に逃げ込むなどの戦略性も必要となってくる。
 敵にはやっかいな攻撃をしてくる者もいるし、敵が敵を倒してレベルアップして強くなってしまったり、倒した敵が亡霊となって他の敵に取り憑き、レベルアップすることもあり、なかなか手強い。

■□壺を押す?□■
 腕輪や杖、壺などのアイテムは拾ったときには識別されておらず、使用はできるが、どんな効果がわからない。
 識別の巻物を読んだり、識別の壺に入れて判別させる。
 壺は中にアイテムを入れるためのもので、食べ物を保存しておく物や、入れると倉庫まで運んでくれる壺などがある。取り出せない物は壺を投げてたたき割ると中身が散らばる。
 壺の中に「背中」というのが入っていることがあるが、これは背中のツボを押すという意味で、HPが回復する。

 変わったところでは「肉」というのがあり、ブフーの杖をモンスターに使えば肉へと変える。肉を食べるとそのモンスターに成り代わり、特殊攻撃が使えるようになる。魔法攻撃や、壁の通り抜けなどなど。

■□クリア後は・・・□■
 渓谷の宿場にからくり屋敷があって、そこに入ると「フェイの問題」と題されたダンジョンが登場する。アイテムをうまく使って敵をかわし、階段までたどりつくことができたらアイテムがもらえ、次の問題に移れる。

 30階層って少なくない?いえいえ、黄金郷までたどり着いたあとも、まだまだ遊べます。
 肉を食べて突き進む「ブフーのダンジョン」や「掛け軸裏のダンジョン」、「フェイの最終問題」といった隠しダンジョンもある。
 まさに「ハマゲー」なのだった。

※このゲームはWiiのバーチャルコンソールでダウンロードできます。
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チュンソフト チュンソフトのオフィシャルサイト。


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