スーパーファミコン真・女神転生
 
(1992年10月30日発売 アトラス)

★ロールプレイングゲーム

■□舞台は東京□■
 パソコン通信で「STEVEN」と名乗る者がプログラムをばらまいていた。ダウンロードしてみると、それは悪魔を召喚するプログラムだった。支配しようとしている悪魔を逆に「仲魔」として召喚し、悪魔と戦わせるために開発されたものだった。

 主人公の高校生は東京の吉祥寺に住んでいる。近所の公園で同級生の少女が殺され、街は騒然とし、なぜか警察は道路や交通手段を封鎖した。
 夢の中で出会った少女は生け贄として捧げられ、悪魔が街にはびこるようになった。同じく夢で出会った少年ふたりを仲間にくわえ、悪魔を呼び出した組織を突き止めようとする――。

 新宿や渋谷などが舞台となった近未来SF。通信ターミナルと呼ばれる転移装置を使って各所に移動する。

■□3Dダンジョン□■
 建物の中は3Dになっており、左隅に現在の階数と向いている方角が表示されている。巨大迷路のようで、非常に迷いやすい。
 オートマッピング機能で歩いたところは自動で地図が作成されていく。地図は自分が向いている方を上に表示されるので、人によってはわかりにくいと感じる。地図は北が上になるように固定されるような見方もできれば良かっただろう。

 建物の外は街になっており、こちらは普通のRPGのフィールドのように2Dになっている。入り口が開いているところは建物の中に入れる。
 ショッピングモールのような感じで店も3Dの建物の中の小部屋にあるので、探すのもたいへんだ。地図には階段やエレベーターの位置しか印がつかないので、覚えておかないとすぐに行き着くことができなくなってしまう。
 店があるような建物の内部にも敵が出現するのでうかうかしていられない。

■□LAW(ロウ)とCHAOS(カオス)□■
 このゲームで重要となってくるのがLAW(秩序)とCHAOS(混沌)という概念である。LAWは主に救世主メシアが現れるのを待つメシア教に代表される。CHAOSは自然との共存、悪魔の存在も許すガイア教に代表される。

 仲間もどちらかの性質に属しており、主人公はゲームの中でとった行動により変化していく。 そのどちらにも属さないNEUTRAL(ニュートラル)というのもある。主人公も最終的にはどれかに属することになり、そこからは分岐となってマルチエンディングになっている。
 宗教と同じでどれが善でどれが悪ということもない。

■□キャラを育てる□■
 まず最初に主人公と3人の仲間のキャラ作りをする。1人に18ポイントが与えられ、自由に「つよさ」「ちえ」「まりょく」「たいりょく」「はやさ」「うん」に振り分ける。
 主人公はマジックを全く使えないので攻撃力を中心に、回避力に繋がる「はやさ」などに振り分けるといい。敵がまとめて出現した時にはマジックの全体攻撃が非常に便利なので、その他の3人は魔法の力を重点的においたほうがよい。

 経験値でレベルアップし、1ポイントだけ好きな能力を上げられる。HPはレベルアップ時に一定数上昇するが、「たいりょく」の数値が大きいほど上昇していく。MPは「ちえ」の数値を上げた時に上昇することがある。

 武器となるのは1つにナイフや刀、1つに銃器があり、どちらもひとつずつ装備しておける。ナイフ自身に攻撃回数(たとえば2回〜5回)があって、キャラの命中力で一度に攻撃できる回数が決まる。銃器はマシンガンタイプだとグループ全体に攻撃できるのですごく使い勝手がよい。弾にも種類があって、攻撃力が違うし、毒など付加攻撃のあるものもある。
 武器や防具は男専用、女専用、LAW専用、CHAOS専用など特定のキャラしか身につけられないものもある。

■□悪魔を仲魔にする□■
 固定位置に出現する敵もいるが、普段は3Dダンジョンや2Dの街を歩いている時、不意に出現する。遭遇したら戦うか、逃げるか、オートで戦うか、悪魔と交渉するかを選ぶ。
 悪魔はだいたい一種類ごとに出現する。画面上部に何体いるかアイコン表示される。一種類を倒しても続けざまにまた敵が現れることもある。

 仲魔にしたい時は「TALK」で悪魔に話しかける。どういう態度を取るか2択がでるので選んで悪魔と会話していき、悪魔が聞く耳を持つとこちらの要求がいえる。このときお金やマグネタイトを請求すると100%(たぶん)くれて、戦闘からいなくなる。
 仲魔にしたいときはさらに交渉が続く。相手がお金やマグネタイト、アイテムなどを要求するのでそれに応えていけば大抵仲魔になる。

 TALKで交渉する時、自分よりレベルの高い敵や敵の種類によってはまったく聞く耳を持たない。また、このゲームには時間の流れがあって、歩いていると月齢が変化する。満月の時は悪魔はこちらのいうことは一切聞かない。

 仲魔にした悪魔はコンピューターに登録される。初めは6体までだが、12体まで登録しておけるようになる。仲魔は一度に3体まで召喚でき、戦闘で一緒に戦ってくれる。敵として出現する能力のままで、経験値でレベルアップはしない。
 仲魔を召喚するにはお金が必要となる。そして、仲魔を召喚させたまま連れ歩くと、歩数によってマグネタイト(金額のように数値化されている)を消費する。仲魔のレベルが高いほどその値は大きくなる。
 なので、仲魔を召喚したりコンピューターに戻すタイミングは結構重要。

 悪魔を仲魔にしておくと、戦闘で同じ悪魔に遭遇したとき、TALKを選べば「仲間をよろしく」といって戦闘からいなくなる。このとき、お金やマグネタイトをくれることがあるが、経験値は入らない。大量に出現した時やイヤなマジックを使ってくる敵に使える手段だ。ただし、満月の時はTALKはできない。

■□悪魔を合体させる□■
 邪教の館というところで仲魔を合体させてくれる。2体を合体させる方法と、3体を合体させる方法がある。
 悪魔には妖精や地霊などという種族、レベルがあり、その組み合わせによって合体後の種族やレベルが決定される。
 主人公よりレベルが高い場合には合体できない。

 合体する仲魔を選んだあと、何に変化するのか、悪魔の名前、種族、レベル、使えるマジック、ステータス等確認できるので、とりあえず色んな組み合わせを見て決定を選ぶとよい。

 ファンタジーRPGが多い中、独自の路線を行くゲームだ。女神転生シリーズの主人公は高校生で、舞台は近未来の日本かそれに近い架空都市である。
 お店もサバイバルショップだったり、ドラッグストアだったり、首謀者も人間だったりする。
 身を拘束するマジックをかけられ、あっというまに全滅したりして難易度の高いゲームだが、世界観とゲームシステムはおもしろい。

※このゲームはWiiのバーチャルコンソールでダウンロードできます。
 バーチャルコンソールタイトル一覧はこちら



リンク集
アトラス アトラスのオフィシャルサイト。
真・女神転生 攻略ガイド 攻略サイト。


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