■□しずくが主役□■
緑と水で潤された美しい世界に"オー"は住んでいた。ある日黒い水が降り始め、世界は泥にまみれてしまった。ドンへドロン大王は世界の命の源である七色の樹に実っている六つの実を奪ってしまった。七色の樹は力を振り絞り、一滴のしずくを落とした。それがデューイだ。
水の精霊デューイは泥に埋まっているオーたちを救いだし、汚れた世界を浄化していくアクションゲーム。
■□リモコンをフル活用□■
デューイ自身は移動することができないので、リモコンを横持ちにして奥や手前、左右に傾けるとフィールドもその通りに傾く。傾斜がつくとデューイが滑っていくのだ。板にボールを乗せて動かしている感じとでもいおうか。見た目のかわいらしさとは対照的に、結構シビアな操作が要求されるゲームだ。
そういった性質上、ステージはマリオギャラクシーのような浮遊ステージがほとんど。ライフはしずくの数で表されているが、ステージから落下してしまうと1しずくの半分が減る。しずくがすべてなくなるとゲームオーバーだ。
両手持ちしたままリモコンを上下に振ると風が起こり、左右に振ると地震が起こる。上下と左右の揺れを的確に感知するとはコントローラも進化したものだ。ボタン数が少なくてもそういったことで補えるわけですね。
風を起こすと風を受けて仕掛けが動き出したりする。地震は敵の動きを止めたり、天井を崩落させたり、進む手だてが見つからないときはアクションを起こしてみるとよい。
リモコンをちょっとでも動かすとゆらゆらとデューイが動いてしまうので、じっと待つような場面や風や地震を起こすときはAボタンを押していると地面が水平に固定され、デューイがあっちこっち動かなくてすむ。
■□状態変化□■
通常の気温ではデューイは水の状態である。水のデューイはジャンプ力に長け、ヒップアタックで攻撃をする。ロープにつかまって移動することもでき、火を消すこともできる。
ゲボッツを倒すと泥の水たまりができるが、それに飛び込むと水が浄化され、ライフのかけらを1つ入手できる。4つ集めるとライフの最大値が1つ上がる。
水のデューイは基本形なのだが、水の中に入ってしまうと同化してしまうためかダメージを受けてしまい、しずくの半分が減ってしまう。
十字キーの上を押すと気温が上昇する。デューイは水蒸気となって雷雲になる。雲になると空中に浮くので移動はできない。雷を落として敵を攻撃するのだが、1ボタンを長く押せば攻撃範囲が広がり、リモコンを傾けると攻撃範囲をずらすことができ、範囲内の敵にすべて雷を落とすことが可能だ。ほとんどの敵は体がしびれて動けなくなるのでそのうちに攻撃するとよい。
風が吹いている場所では雲になって風の流れに沿って移動が可能となる。途中で降りたいときは気温を下げてデューイの状態を変えればよい。
気温はデューイだけではなく、ステージにも影響を与えるので、氷のブロックが溶けて道が開けたり、水位が上昇したり、暑くてべろんと舌を出す仕掛けがあったりする。
十字キーの下を押すと気温は下がる。デューイは氷となり、滑りやすくなる。
スピン攻撃は数秒間持続するので敵に囲まれたときの攻撃としても使える。ただし、スピンをしていると敵に当たったり物に当たったりすると跳ね返りがあるので、崖っぷちなど狭い場所では扱いにくくなる。スピンしているとたいていの攻撃が無力化されるので、ボス戦ではかなり使える。スピンは物を壊したり、物をはじき飛ばしたりといったことも可能だ。
ジャンプ攻撃にも強く、3連続のコンボ技が出せ、より大きなダメージを与えられる。
気温が低くなると水を凍らせることができるので、水のデューイでは行くことのできなかった場所にも行けるようになる。ただ、温度を変化させると時間と共に気温も元に戻ってくるので、それまでに池から出ていないとダメージを食らってしまうことになる。
■□ステージを探索□■
ステージは氷山や火山などの特徴があり、1つのステージに4つのアクトとボス戦がある。アクトはゴール地点までたどり着けばクリアとなる。
1つのアクトにはオーが100匹とらわれている。オーに触れると解放してあげられる。多く助けると評価が高くなる。いくつか分かれ道があるので、オーを全部助けるにはルートを探索していかねばならない。
道すがら宝箱が落ちていることがあり、クリアに必要な鍵が入っていたり、おまけ要素のエディット用パーツや写真用フレームなどが入っていることがある。
■□おまけ要素□■
ゲーム中にポーズボタンを押すと、アクトの途中から抜け出して「ほとりのむら」へ帰ってくることができる。ここではキャラクターの資料館やゲーム成績、音楽館、写真館がある。
このゲームではプレイ中の画面を撮ることができ、撮った写真は写真館で閲覧しながら、ゲーム中に取得したフレームを付けられる。この写真はWii本体の伝言板へ転送できる。そして伝言板に送られてきた写真をメッセージに添付してフレンドに送信可能。写真のデータになるので、このゲームを持っていない人でも写真を見ることができる。
エディット機能もあり、ステージとなる土台を選んでパーツを乗せていく。ゲームで登場する仕掛けや敵などが配置できる。基本的なパーツはほとんどエディット用のもので、本編とはまた違った雰囲気の舞台が作れる。
できたステージは本ソフトを持っている友達に送ることができる。
ひたすらプレイでは、ステージの敵を全部倒すとか、スターを全部取るなどのミッションがある。このステージはこれ専用に作られたステージなので本編のステージを流用しているのではない。エディット用のパーツで作っているようだ。
このソフトはあまり売れなかったようだが、このひたすらプレイだけをWiiウェアで売ってみるってのもありなんじゃないだろうか。
わいわいプレイはひたすらプレイを基盤とし、4人まで同時に対戦でき、画面は分割される。ステージは傾かず、リモコンを傾けた方向にデューイが移動する。スターを多く取った人の勝ち。技術の差を埋めるために、ライフの減り方を大中小とハンディを付けられる。
ゲームをやめてWiiメニューに戻ってみると、掲示板にデューイスタッフからメッセージが届いていることがある。ボス戦でやられてしまったときは、アドバイスをくれたりとなかなか粋なことも。
■□エレビッツも・・・□■
Wii本体と同時発売だった「エレビッツ」を制作したスタッフが作った新作のゲームで、なかなかおもしろいゲームだ。地面を傾けるので取っ付きにくさがあるが、でもWiiリモコンを生かしたゲームを作ろうと思えばこうなるのだろう。
エレビッツは続編ともいえるゲームがニンテンドーDSで発売される。ジャンルはアクションRPGと、無難なところに落ち着いたようだ。デューイも続編を望む。
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