■□シンプル□■
任天堂も初期は「テニス」や「麻雀」など、ごくシンプルなスポーツゲームやテーブルゲームも出していた。ファミコンでどんなゲームができるのか、どんなゲームが作れるのか、ハードメーカーとしてスタンダードを提示するというのも重要な役割である。
任天堂のファミコンでのスポーツゲームとしては、この作品は後期に作られたものだ。その後、任天堂はどちらかといえば、リアルなスポーツゲームよりはマリオカートに代表されるような、キャラクターを用いた、そのゲームとは無関係の付加要素を加えたコミカル系スポーツへと移行していったように見られる。
ただ、新ハード「Wii」と同時発売のソフトとしてスポーツゲームが発売予定だが、これはキャラクターを使わない、リアル系のスポーツゲームとなりそうだ。
ちなみに、「Wii Sports」のゴルフコースには、ファミコン版の「ゴルフ」のコースが9コースあるそうだ。
■□操作方法□■
まずはチームを選ぶ。日本を含めた7カ国の国を選択できるが、ユニホームの色が違うだけで能力に差はない。2コンを使って対戦もできるが、コンピューターと戦うときはレベルを選べる。試合時間を選んでスタート。
テレビ中継によくあるような、横の面から見下ろしたようなサイドビューで、フィールドの広さは2画面ほどある。フィールドプレイヤーは5人、キーパー1人と変則的。
ボールを持ったプレイヤーを十字キーで動かしてドリブル。1コンを操作しているなら、「1」と頭上に数字が出ている他のプレイヤーにパスを出すことができる。ボールを持っていない他のプレイヤーはオートで動いている。
シュートを打つときはAボタンでキック。ゴールの前に矢印が出ているのでそれを方向ボタンで打つ位置を決める。もちろん、キーパーも操作することはできるが、前に出て行くことはできない。
■□ハーフタイムのお楽しみ□■
前半戦が終わるとフィールドにチアリーダーが出てきて踊ってくれる。普通のサッカーの試合ではこんなことはないだろうが、そこはご愛敬。
総合していえば、サッカーゲームのひな形のようなシンプルなゲーム。むろん、今だからそう思うだけで、たとえば説明書にも書いていないような、ちょっとした操作をするだけで思いがけない動きをすることがあるのもファミコンならでは。十字キーをくるっと素早く回すように押すと敵のマークを外せたりするのだ。
やりこんだ人ほどいろんな発見があるゲームであった。
※このゲームはWiiのバーチャルコンソールでダウンロードできます。
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