■□歩いて移動□■
　海外のゲームからの移植作品である。
　ミシシッピーを下る豪華客船に乗り合わせたチャールズ卿と助手のワトソン。ふたりが客室を巡っていると、見知らぬ乗客の死体を発見した。犯人は船内にいるはず。ふたりは犯人を捜すべく行動を開始した……。

　チャールズを十字キーで操作して船内を歩き回り、証拠を集めるのが基本。移動以外の行動はコマンド方式となる。他の乗客について知っていることを聞いたり、証拠品を見せたり、推理アドベンチャーの基本も、もちろんある。
　で、まずは死体の身元を調べることからはじまる。
　ついてきてほしいというコマンドがあるので、他の乗客を連れてきて遺体を確認してもらい、被害者のことを知っていると被害者の名前がわかり、他の乗客にも被害者のことについて聞けるようになる。

　このように個性的なコマンドもあるのだが、全体を見てみると、謎解きが非常にわかりにくいゲームである。プレイで得た情報から謎を解くというのが理想だが、こんなところにこんなものが？というのもあるので、攻略本がなければ隈無く調べ上げなくてはいけない。

■□メモがメモになってない！？□■
　乗客から話を聞くと、話の最後にメモをとるかとらないか選択肢がでる。このメモは誰それの証言と名付けられ、他の人にこのメモを見せて新たな証言が聞き出せるというもの。
　ただ、どんな内容だったか忘れてしまうし、メモを保存しておくにも限りがあって、メモが溜まっていくと古いメモは自動的に消されていく。さらには、乗客たちは一度話したことは「もう話した」といって、同じことを話してはくれないので、重要証言は逃さずメモを取っていかねばならないのだ。
　船の中だけで完結されている話なので、シンプルな事件ではあるのだが、ここが難しいところ。

　そのほかには、チャールズの泊まっていた客室では台の上に証拠品を並べて詳しく調べることができる。複数の証拠品を台の上に載せ、たとえば鍵を使って箱を開けるとか、銃と弾丸の大きさを比べ、実際に発射されたものかどうか調べられる。
　おもしろいシステムなんだけどねぇ。少々やりにくいゲームである。