■□昆虫サイボーグを倒せ□■
昆虫をサイボーグ化し、制御できる技術を開発した近未来の世界。未踏の惑星に昆虫サイボーグを放ち、人類が生活できる環境を整えるためのプロジェクトが始まったが、昆虫サイボーグを乗せた探索船が行方不明となった。
数年経ったある日、外惑星“HS-0204”からの救助信号を受け取る。数年前に行方不明になった探査船からのものである。プレイヤーは調査隊の一人として派遣される。
そこでは暴徒化した昆虫サイボーグの巣窟となっていた。
調査隊は宇宙服を着た近未来的な出で立ちだが、未開拓の土地なのでフィールドは草木の生えていない荒野と洞窟。箱庭タイプでさほど広くはないが、1プレイ時間がほどよいかんじ。本格的なFPSだがミニチュア的といったところか。
難易度は3段階あるが、ハードをクリアすればさらに2段階増える。
同じセーブデータで「NEW GAME」を選ぶと今まで入手した武器は引き継ぎ、ステージは1からの開始となる。難易度が変えられるのは「NEW GAME」を選んだときだけで、ストーリーの途中で変えられない。
■□初心者にもできるFPS□■
3Dのファーストパーソンシューティングは日本ではあまり人気のないジャンルで、自分も初挑戦だった。1000円という絶妙な値段設定にやられてしまう。
視点は一人称で、目の前に銃を持っているような感覚で操作するゲーム。リモコンでの視線操作は4タイプあって、慣れない人は画面が揺れすぎず遅めの反応に設定できる。
操作はすぐに慣れたのだが、周りを見渡さなければならない場面もあるので、自分は3D酔いしてしまった。3ステージぐらいで休憩が必要に……。
ただ、やっている最中はまばたきを忘れるほど夢中になってやっている。昆虫は割と大きいサイズで狙いやすく、敵の方は遠くから銃で撃ってくることもないので、見通しのいいステージでも正面からガシガシ撃ちまくれる。近くまで来れば粘液を飛ばしてきたり、ビームを放ったりするが、緩慢な動作ではある。けれども、やっている感覚としては相当敵がワラワラと涌いてくるので囲まれると大変なとこに。
近くで撃ち殺すと緑の液体が飛び散り、視野を覆い視界不良になるうえ、放置しておくと毒におかされたようなダメージを受ける。液体をぬぐうときはヌンチャクを振る。
■□7つの武器□■
銃の種類はライフル、サブマシンガン、ショットガン、ロケットランチャーの4種。それぞれレベル3まであり、ステージの中に隠されていたり、Sランクを取ったりするともらえる。
銃はリモコンの十字キーで持ち替える。リモコンのポインターで照準を合わせるのでとても相性がよい。銃を構えたときに残りの弾数がわかる。弾丸の詰め替えはリモコンを軽く振るだけ。自分はBタイプのリモコンの反応でやっているが、リロードの時はリモコンを振ってもカメラワークがぶれない程度なのでよい。
弾倉(マガジン)はアイテムボックスにあったり、敵が落とすこともある。弾倉を取得したときに装備している銃の弾倉が補充される。
初めはよくわからなかったのだが、弾倉は左下にある銃のイラストの下にある青いグラフで示されており、弾倉は1つの銃で最大で10個まで持てる。1回リロードすると弾倉1つが減り、銃の装弾数は最大に補充される。なので、銃に表示された弾数が0になってからリロードしたほうが弾の節約になる。
とはいえ、イージーモードなら弾切れに悩まされるほどでもないので大丈夫。
手榴弾はCボタンを押すとピンを抜くのでヌンチャクを振って放り投げる。このときリモコンまで一緒に振ってしまわないようにしっかりと投げる方向を向いてないといけない。
Zボタンはムチ(ビームウィップ)での至近距離攻撃。攻撃力も高くて粘液をかぶることもないが、連続して使用できない。
戦車のような乗り物を見つけたらそれに乗って攻撃が可能に。破壊力があってコンボも繋げやすい。車体で踏みつぶすことも出来るが、体力が減ってしまうのでほどほどに。
■□大型ボスも□■
ステージは全部で13。3ステージクリアするとボスがいるステージに行き、また3ステージやって、というかんじ。
ミッションはスタート地点からゴール地点まで時間内に到着する、基地や物資を規定時間防衛する、ステージ内の敵の巣をすべて壊すといったことがあげられる。
防衛は結構難しい。巣を全滅させてもクリアとなるが、守らねばならないものに敵が群がり、壊されてしまうとゲームオーバーとなるので、巣を壊すなら敵がいない時を見計らうことになる。
ミニマップが左上にあり、どこへ行けばいいのかだいたいわかる。緑の点は敵や巣を表している。敵は巣から涌いて出たり天井から降ってきたり、突然地面から飛び出したりする。
場合によっては敵が妨害電波を発していて一部ミニマップが見えなくなっていることもあり、該当の敵を倒すと見えるようになる。
難易度が上がると敵の耐久度も上がり、動きもただまっすぐだけではなく横へそれたりとフェイントかまされることも。
随所に工夫が見られ、限られた容量の中で最大限に遊べるようになっている。
イージーモードをクリアしたが、まだすべての謎が解明されたわけではないらしい。ストーリーの中で「やつら」と称されていたものがノーマルモードでは「昆虫サイボーグ」と置き換えられて語られているようだが、なぜやつらが制御不能になったのか……。
難しいモードであかされるのか、それとも続編が……?
■□Wi-Fiで□■
オフラインで1人でやるときは仲間が2人加わる。自分の後ろに自動でついてきてくれ、自分の向きと同じ進行方向に向かって援護射撃するパターンと、自分の左右の方向を援護射撃、自分の向きとは反対の後ろを援護射撃する3つのパターンから選ぶことが出来、状況に応じてAボタンで随時変えられる。
Wi-Fiで対戦するときは、オフラインのストーリーモードのステージを4人まで参加してプレイできるモードと、オンライン専用のステージでスコアを競うモードがある。
どちらも狙うは昆虫サイボーグなので共闘といったところ。敵を多く倒してスコアを伸ばしたものが勝利となる。Wi-Fiもおまけ的ではなく結構遊べるのが良い。個人戦みたいなものなので、初心者だからといって臆することはないと思う。
グラフィックも本格的に見えるし、加えてこれだけのことができるとは、コストパフォーマンスはなかなかのもの。
やっぱり値段というのは重要だ。買ってくれる人がこれだけしかいないと見込んで値段を高めにするのか、多くの人に買ってもらおうと低めに設定するのか。売り場から撤去させられることのないダウンロードソフトだからできたことなのか。
ともかく、やることがなかったかもしれないジャンルに手が伸びたので、Wiiウェアにはこれからも期待が出来る。
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