■□精霊たちの島□■
ミストラリスの島を創造した精霊たち。だが、パラザールという精霊が島を支配し始めた。精霊たちはスプリットストーンをつくりだし、風の精霊エンリルはトルネードでパラザールを閉じこめたが、その際に自分も閉じこめてしまった。
パラザールは力を増幅させ、ついにスプリットストーンを砕いて飛び出した。パラザールもその際にばらばらになって世界に散ってしまったが、エンリルは石片に閉じこめられたままになってしまった。
石片を主人公のトクが見つけ、風の力を得る。他の精霊たちを見つけ、風の力を得てパラザールに立ち向かう。
拠点はトクの住むクリフサイド村。そこから「立ち枯れの滝」や古代人が住んでいたと思われる廃墟などへと出向く。目的は、風の精霊たちを探して力を得ることと、デオ村長が来るべき日のために隠しておいたという自身の記憶を探すため。
横スクロール型のアクションで、とてもやりやすいゲームだ。
■□リモコンで風を起こす□■
ヌンチャクのスティックでトクを動かす。多少の段差はよじ登れるが、ジャンプをすることはできないので、エンリルの力が必要となる。
リモコンを画面に向けると水色の渦を巻いたポインタが現れるが、それがエンリルである。リモコンを素早く動かすとその軌跡に風が起こる。
Aボタンを押しながらポインタを動かせばより強力な風が起こる。トクはその強力なひとすじの風に乗ることができるので、トクの体付近から風を起こすと良い。
風に乗れるのはある程度の距離だけ。ただ、2回ぐらいなら連続して風を起こして飛んでいけるので、トクが空中にいるときにうまくエンリルを操作すればよい。
風はトクを飛ばすだけでなく、くすぶっている火に風を送り込んで火を大きくしたり、火を誘導させることもできる。ツタを燃やしたいときはリモコンで風の軌跡を火種からツタまで描くと、風に乗って火が伝ってくる。
風を吹かせば水をまき散らすこともできるのだ。
■□パワーアップ□■
風の軌跡は直線的なものであるが、パワーアップすると、Bボタンを押しながら軌跡を描き、自在にに風を起こすことが可能になる。障害物が邪魔になっているときは、それを避けるようにして風の道を作ることができるのだ。
これは主に火を誘導させるときに使う。あとはトクがプロペラのついた植物を手にしている時であったら、自在に風の流れに乗って移動が可能になる。
そのほかには浮遊している物体や敵をポインタで丸く囲むと、その物体は渦を巻いた風に縛られ、空中でしばらく静止する。静止した物体を風を使ってたたきつけるようにして吹き飛ばせば、今まで開けられなかった扉を壊したり、固い敵の殻を割ることができる。
ちなみに、敵は基本はスライムのような姿なのだが、いろいろとかぶり物をつけているので、風を起こして
それらをはがし、風で敵を動かしてたたきつけるといい。風を起こすのはトクのそばではなくてもいいので、敵と距離を置けばダメージを与えられることもほとんどない。
■□回復する□■
敵に体力を吸われたり、高い場所から落ちると体力が消耗する。高い場所から落ちるときは、トクの足下でポインタを左右に動かし続け、風を起こせば落下が遅くなり、ダメージは受けない。
体力を回復するときは果実を食べると良い。果実は一度食べても同じ場所に復活する。
敵を倒したときや、背景の草花を風で揺らすと水滴のような青い精霊が上空へ舞い上がるので、ポインタでそれを回収すると風の力を3つまで蓄えられる。
これは、トクの体力がなくなり、力尽きたときにトクの周りに風を起こすと復活させることができる。
■□次回作へ□■
最後にボスが登場するが、これは普通のゲームでいうところの中ボスで、パラザールとの戦いは次回以降へと持ち越される。
シリーズがどのくらい続くかわからないが、まだまだネタはあるだろう。ただ、続編では今まで取得した風の力はどうなってしまうのだろう。また回収する作業があるのだろうか。そこが不安だ。一本のゲームであったときにやらなくても済むことはやりたくないんだけどな……。
プレイ時間は4時間ほどで、コンパクトなゲームだ。ムービーも使われておらず、ストーリーの説明は紙芝居ふうで、個性的なイラストが使われており、個人的にはムービーで時間が割かれるよりは好感が持てた。なにせ、Wiiウェアですからね。ボリュームはもう少しあってほしかったけど。
感想としてはリモコンをうまく使ったゲームだと思う。仕掛けを解くのもおもしろいし、ボスの倒し方も悩んだし。
ニンテンドーDSのソフトの「タッチカービィ」はタッチペンで虹の軌跡を描いてカービィを移動させるゲームであるが、その応用編といったところ。DSのゼルダもタッチペンを使ったアドベンチャーゲームだったので、Wiiでも出ないかなと思う。Wiiでのゼルダの続編がウワサされているが、Wiiでもう一本ゼルダが出るのなら、リアル系ではなく風のタクトのようなアニメ調がいいなと思う。
今の風潮としては、リアル系はお金も時間もかけた超大作でやりごたえもあり、非リアル系はボリュームも少ないカジュアルゲームで子供向けという固定概念があるように思うので、願わくば、非リアル系の超大作を生み出してほしい。なんだかリアル系ってみんな同じ雰囲気に見えないか?
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