道を渡ると、僕達は、いよいよ解き放たれる。

と、同時に、まるで弾けたように溌剌と、光の中に駆け出すんだ。


左から「ドル」「ゆり」「さくら」  


自慢の、両方の耳の飾り毛が、風にすすがれて、心地よい。


左前「ドル」右後「さくら」  

「ゆり」  

「さくら」  


子犬の時は、飛べなかった2つの溝も、今は軽々と、爽快に飛び越えられるヨ。

「ドル」  

「ドル」


だけど、パンケチンまでは、一気に走り抜けるには、遠すぎる。

だから、途中、ツンツンした草をかじったり、藪の小鳥を追い出して、からかったりして、遊びながら走るんだ。

これが、楽しいんだぁ。

そしたら、そろそろ彼方に、明るく開けたパンケチン公園が見えてくるはず。