エリア別登山ガイド

ルートのコースタイムは休憩は含まず、通常歩行の半分程度(時速2キロ)が目安 このマークが日帰り可能な山です。
登山ルートの難易度
良く整備されたルート 距離が短く難所はなく簡単に登れる 初心者向け 特に技術はいらない
楽中 急登坂や岩場等がある 距離が長くても難所や危険個所がない 歩き慣れた人 岩場もガレ場も平気 そこそこ体力もある
距離が長い 急登坂が多い 危険箇所通過がある ペースコントロールができる 体力に自信 岩場も登れる
中高 距離が長い 急登坂が多い 危険個所や岩壁登坂痩せ尾根などがある 重心バランスが取れる 岩壁を恐れない
危険箇所が多く高いスキルが要求される 単独では危険なルート 初心者はガイドが必要 岩壁登攀や高度感にも対応
ロープ確保やルートファインディング能力が必要 単独は不可 岩壁登攀の技術 ルートファインディングができる
分かりにくい、もしくは迷いやすい  GPSナビゲーションがあった方が良い
体力度 低(ハイキング程度の体力) 中(通常の登山に必要な体力) 高(消耗が大きい忍耐力が必要) 極(フルマラソン並)
立山連峰
 弥陀原 天狗平 室堂 みくりが池 地獄谷 立山 真砂岳 別山 奥大日岳 大日岳 室堂山 浄土山 龍王岳 鬼岳 獅子岳 黒部別山 剱御前 剱岳
 室堂 弥陀ヶ原 天狗平 みくりが池 地獄谷

立山は長野県側は大町市の扇沢からトロリーバスやロープウェイを乗り継いで黒部ダムを経由し、標高2,400メートルの室堂まで1時間強で登る。

富山側は大山町から立山高原バスで室堂。上市から車で馬場島まで行き早月尾根からを登るルート。宇奈月温泉から黒部峡谷鉄道で欅平、下の廊下を登るルートがあります。

立山はエリアが広く、称名の滝や立山カルデラ、高峰に囲まれた高層湿原、地獄谷等見所もたくさんあります。5月になると除雪が始まり観光客も入れるようになります。

弥陀ヶ原(みだがはら)

雷鳥沢(らいちょうさわ)

みくりが池

天狗平(てんぐだいら)

立山室堂山荘 (後ろは立山)

地獄谷(じごくだに)

富山側から入ると立山連峰の手前に弥陀ヶ原、天狗平という高層湿原が広がっています。周りを高峰に囲まれ高山植物が豊富で、雷鳥やオコジョなど野生動物も多く、木道ルートが続いていて清々しいトレッキングが楽しめます。 日本最古の山小屋「室堂」の隣にあるのが立山室堂山荘です。立山の登山基地として多くの登山者が集まります。ここをベースに周りの山々を登るのがお薦めです。雷鳥沢は谷に降りた麓にある広い沢の大地。国営キャンプ場で管理棟、水場があります。 室堂ターミナルから、みくりが池に行き湖面に映る立山を眺め、長い石段を降りると地獄谷。墳丘を見て雷鳥沢を回り室堂に戻る2時間強の周回コースありますが、現在ガスが濃く立ち入り禁止になっています。

立山観光協会の案内HP 黒部峡谷鉄道 立山黒部アルペンルート 天狗平山荘 ホテル立山 弥陀ヶ原ホテル 立山高原ホテル 

立山の温泉 みくりが池温泉 雷鳥荘 雷鳥沢ヒュッテ 名剣温泉 仙人温泉 阿曽原温泉 祖母谷温泉 欅平温泉 黒薙温泉
立山 Mt.Tateyama 富士ノ折立 2,999m 大汝山 3,015m 雄山 3,003m
山頂に祠のある雄山(おやま)最高峰の大汝山(おおなんじやま)富士ノ折立(ふじのおりたて)3つの峰を立山といいます。この立山と浄土山、別山を立山三山と言います。周辺に氷河期の地形が残っており山崎カールや太古のカルデラ地形も有名です。富山県では立山に登ると大人と認められると言う位親しまれる山。最も楽なルートは室堂から一ノ越を経由するルート。雄山から稜線を縦走して雷鳥沢に下りるコースは立山を満喫できます。立山黒部アルペンルートができる前は、欅平まで登り阿曽原から下の廊下を通り内蔵助谷を経由して真砂岳を抜けるか、黒部川を遡行しタンボ平から東一の越をかすめて一の越まで3日以上縦走していました。
立山(たてやま) 剣岳方面から
ルート 登りの時間 難易度 体力

室堂ターミナルから雄山 最も一般的な一の越を経由して尾根に登るルート。全体に傾斜のきつい岩の多い登りが続く。シーズン中は渋滞が起きる

2時間

雷鳥沢キャンプ場から富士ノ折立 登るほど傾斜が増すきついルート 健脚向きで下山向き

3時間半 楽中
黒部ダムから東一の越経由雄山 ケーブルカーが通る急斜面を登るクラッシックルート 長く、きつい登りが続く 6時間半 中高
推薦登山コース 室堂から一の越→雄山 大汝山 富士ノ折立 真砂岳 別山 別山北峰 剣御前小屋→雷鳥坂 雷鳥沢キャンプ場 室堂 計7時間半(休憩含まず) 難易度 楽中
テント場 雷鳥沢キャンプ場 水場 室堂玉殿の清水 雷鳥沢キャンプ場

装備 登山靴 レインウェア ヘッドライト 行動食 ヘルメットか帽子

近くの温泉 雷鳥沢ヒュッテ みくりが池温泉

立山室堂山荘 一の越山荘 みくりが池温泉 雷鳥荘 雷鳥沢ヒュッテ ライブカメラ

真砂岳 Mt.Masago-dake 2,861m 別山 Mt.Bessan 2,880m

立山から稜線を行くと1時間で真砂岳です。山頂は写真のようになだらかで眼前に剣岳が迫ってきます。雷鳥沢から真砂岳へ直登するルートはやや急登ですが3時間弱。おすすめは雷鳥沢から別山乗越に登り、分岐を別山に行き戻って真砂岳から雷鳥沢に下るコース。黒部ダムから内蔵助谷に下り内蔵助平に行くと、ハシゴ谷乗越を越えて真砂沢へ行くルートと、内蔵助小屋経由で真砂岳へ行く健脚向きルートもあります。

立山三山の一つ別山の山頂は剣岳を眺める絶景ポイント。平らな稜線は歩きやすくおすすめです。

真砂岳(まさごだけ) 別山(べっさん)
ルート 登りの時間 難易度 体力

富士ノ折立から真砂岳 気持ちの良い稜線歩き 比較的平坦で歩きやすい

1時間

雷鳥沢キャンプ場から真砂岳 ほぼ直登する 登るほど傾斜が増す急登坂 一気に高度を上げるので高山病などに注意が必要

2時間40分 楽中
雷鳥沢から別山乗越経由別山 山腹をトラバースする比較的楽なルート 別山尾根からは九十九折で登るので足には優しい 3時間

真砂岳から別山 気持ちの良い広い尾根歩き 別山の山頂からは後立山も望め、剣岳が正面に見える展望ポイント

1時間半
剣御前小舎から別山 剣岳が目の前に見える平らな尾根歩き かつてはここから剣岳を見て拝んだ 50分
黒部ダムから内蔵助平経由真砂岳 非常にハードな健脚向けルート 渡渉も多く人も少ない 7時間半
推薦登山コース 室堂→雷鳥沢→新室堂乗越→別山乗越→別山→別山北峰→別山→真砂岳→大走り→雷鳥沢→室堂ターミナル 計7時間(休憩含まず) 難易度 (下山
テント場 雷鳥沢キャンプ場 水場 雷鳥沢キャンプ場 山小屋(有料)

装備 登山靴 レインウェア ヘッドライト 行動食 ヘルメットか帽子

近くの温泉 雷鳥沢ヒュッテ みくりが池温泉

剣御前小舎 内蔵助山荘

大日岳 Mt.Dainichi-dake 2,501 奥大日岳 Mt.Okudainichi-dake 2,611m 
立山と剣の中間から西に伸びる尾根が大日岳への稜線です。富山側からは有料道路で称名滝まで行き舗装路を少し歩くと入山口があります。その先が称名滝。牛ノ首までかなり急登坂で危険個所を通過。大日平の木道を行くと大日平山荘です。ここから湿原を抜けて巨岩のある尾根を登るとランプの小屋大日小屋。山頂までは30分です。

室堂からはみくりが池、地獄谷を経て雷鳥沢から3時間ほどで奥大日岳です。奥大日岳の下りは難所があり、尾根を行くと七福園、中大日岳を巻き大日小屋まで2時間。大日岳山頂までは30分です。この山域はテント場がないので小屋を利用します。

大日岳(だいにちだけ) 右のピークは中大日岳 奥大日岳(おくだいにちだけ)
ルート 登りの時間 難易度 体力

雷鳥沢キャンプ場から奥大日岳 尾根に取りつき稜線に出ると眺望が良く、日本海や早月尾根方面も見える気持ちの良いルート

2時間半

奥大日岳から大日岳 山頂からガレた急坂を下る。注意が必要

2時間半 楽中
称名滝登山道入口から大日岳 バスで称名滝入り口へ 変化に富んだルートやや難度がたかく距離が長い 6時間
推薦登山コース 室堂ターミナル→雷鳥沢→新室堂乗越→奥大日岳→中大日岳→大日小屋泊→大日岳→大日平山荘→牛首→称名滝→展望台→バス 計2日小屋1泊 難易度 楽中
テント場 なし 水場 山小屋(有料)

装備 登山靴 レインウェア ヘッドライト 行動食 ヘルメットか帽子

大日小屋 大日平山荘

室堂山 Mt.Murodou 2,668m 浄土山 Mt.Joudo 2,831m

室堂山は簡単に登れる観光ルートで山頂に展望台があり立山カルデラが一望できます。鞍部には富山大学立山研究所があります。

一ノ越を挟んで立山と対峙する浄土山は、秀麗な山容の山です。立山三山の一つで昔から聖地とされてきました。浄土山はピークが2つあり祠のある北峰が山頂。鞍部に下り登り返すと南峰。室堂山荘から室堂山に登り浄土山、龍王岳から南に行くのが五色ヶ原への縦走路。一の越を経由する方が距離はありますが登山靴ではこちらの方が歩き易い。
浄土山(じょうどさん) 右 室堂山(むろどうさん)
ルート 登りの時間 難易度 体力

室堂から室堂山 階段のついた登りの観光ルート 山頂からは立山カルデラが望める

40分

室堂山から浄土山 ゆるい登りの観光ルート 浄土山も雷鳥が多く生息

20分
一ノ越から龍王岳経由浄土山 良く整備された歩きやすいルート 50分
テント場 指定地:なし 水場:室堂玉殿の清水 くろべ平

装備:ハイキングシューズ レインウェア ヘッドライト 行動食 帽子

近くの温泉 雷鳥沢ヒュッテ みくりが池温泉

立山室堂山荘 ホテル立山 弥陀ヶ原ホテル

龍王岳 Mt.Ryuou-dake 2,872m 鬼岳 Mt.Oni-dake 2,750m
立山から北アルプス核心部への縦走路のスタートが龍王岳。強風で有名なザラ峠、五色ヶ原をぬけ薬師岳、黒部五郎へのダイアモンドコース縦走も登山者の憧れのルート。山頂は眺望が良く北アルプスの眺めが最高。稜線の先に鬼岳が見えます。

鬼岳は現在のルートは巻き道で山頂への正規ルートはありませんが、東と南に踏み跡はあります。

龍王岳(りゅうおうだけ) 鬼岳(おにだけ)
ルート 登りの時間 難易度 体力

室堂から浄土山経由龍王岳 立山カルデラの眺望が素晴らしい

1時間10分

室堂から一ノ越経由龍王岳 良く整備された歩きやすいルート

1時間20分
龍王岳から鬼岳 浮き石が多く歩きにくい下り 鬼岳はルートが不明瞭なので縦走では巻く 1時間 楽中
鬼岳から獅子岳 遅くまで残雪が残るロープが張られたルート 1時間10分
テント場 なし 水場 室堂玉殿の清水 くろべ平

装備 登山靴 レインウェア ヘッドライト 行動食 ヘルメットか帽子

獅子岳 Mt.Shishi-dake 2,741m
鬼岳の先に獅子岳があります。この稜線の西側が立山カルデラです。アップダウンのきついルートを鬼岳をまいて獅子岳山頂へ。1時間でザラ峠に下ります。そこから天空の楽園五色ヶ原はすぐです。このルートは残雪期は滑落やなだれに注意にが必要です。ザラ峠は強風地帯で霧が出ると迷いやすく天候に注意が必要です。このルートは戦国時代に佐々成正が行軍したと言われています。
獅子岳(ししだけ)左 手前が鬼岳 奥は雄山 ザラ峠
ルート 登りの時間 難易度 体力

龍王岳から鬼岳経由獅子岳 ロープが張られたややきついルート

2時間半

五色ヶ原ヒュッテから獅子岳 木道からザレた平坦路 カルデラが見える ザラ峠は強風地帯

2時間
テント場 五色ヶ原キャンプ場 水場 五色ヶ原山荘 五色ヶ原キャンプ場

装備 登山靴 レインウェア ヘッドライト 行動食 縦走装備 ヘルメットか帽子

一の越山荘

黒部別山 Mt.Kurobebessan 2,353m 黒部三大岩壁 Kurobe three big walls
剣岳の東にある峻険な尾根が黒部別山。一番北が北峰、中央が黒部別山、そして南峰。すこし離れて大タテガビンと続きます。この周辺は内蔵助平を中心に黒部の巨人、魔人と呼ばれる黒部三大岩壁。黒部ダムから黒部川への道があり途中の分岐を左に行くと内蔵助谷を通り2時間で内蔵助平に着きます。分岐を右に行くと有名な下ノ廊下です。この山域は一般登山者にはきびしい難コース。無理なく通れるのは1年の内で9月から10月にかけての1ヵ月だけです。
黒部渓谷から見た黒部別山(くろべべっさん) 中央が魔人(大タデガビン)
ルート 登りの時間 難易度 体力

真砂岳から内蔵助平 かなり急な尾根の下り 転倒注意

3時間

剣沢小屋から真砂沢ロッジ 剣沢雪渓はクレバスに注意が必要

2時間
真砂沢ロッジから丸山東壁取付き ハシゴ段乗越まで急登坂 3時間
真砂沢ロッジから仙人新道経由池ノ平キャンプ場 北俣ルートは荒れている  4時間
真砂沢ロッジから仙人温泉小屋 危険個所多数 残雪時はロープ必要 4時間半
下の廊下は地震の被害で復旧工事が行われましたが現在通行可能です。詳しい情報
テント場 なし 水場 真砂沢ロッジ 池ノ平キャンプ場 馬場島

装備 登山靴 レインウェア ヘッドライト 行動食 ヘルメットか帽子

近く温泉 仙人温泉小屋 阿曽原温泉小屋

真砂沢ロッジ 池の平小屋 仙人池ヒュッテ

剱御前 Tsurugi-gozen 2,777m
剱岳に通じる稜線には室堂側から剱御前、一服剱、前剱がそびえます。剣岳に向かう一般登山道は剱御前小屋から剱沢に降りて行きます。別山乗越から剱御前へのルートは、山頂の先くろゆりのコルが荒れているため通行しない方が良いでしょう。剣山荘へは巻き道を行きます。剱御前山頂からの眺めも素晴らしく早月尾根方面も一望できます。
剱御前(つるぎごぜん) 剣山荘から見た剱御前
ルート 登りの時間 難易度 体力

雷鳥沢キャンプ場から剱御前 剣御前から先は通行困難 剣岳へは通常は剣沢から

2時間

別山から剱御前 別山乗越から剣御前まではやや荒れている

1時間
テント場 なし 水場 真砂沢ロッジ 池ノ平キャンプ場 馬場島

装備 登山靴 レインウェア ヘッドライト 行動食 ヘルメットか帽子

剣御前小舎

剱岳 Mt.Tsurugi-dake 2,999m
名峰剱岳は切り立った岩稜で、どこから登っても難度が高い。垂直に近い岩峰が幾重にも続きます。特に北側の池ノ平から小窓ノ頭経由は経験者でなければ登れません。剣沢から前剣ルートが一般向けですが、鎖や梯子が10箇所以上あり、急斜面の連続でカニの縦這いという50mの垂直に近い岸壁があります。さらに斜度が70度以上ある岩場を登りやっと山頂です。下山路はカニの横這いという、かなり高度感がある岸壁を鎖と垂直のハシゴで下るルート。アルプスで最難関のルートです。馬場島からの早月尾根ルートは整備され人も少なく落ち着いて登れますが、獅子頭から難所が始まり山頂手前のクサリ場は要注意。早月小屋テント場1泊がおすすめ
剣岳(つるぎだけ) 八ツ峰(やつみね)
ルート 登りの時間 難易度 体力

剣山荘から剣岳 難所が多いが登山者も多い 落石注意 下山時滑落注意

2時間半  中高

剣沢小屋から剣岳 一服剣までは比較的楽で前剣の登りは見上げるほど急斜面を登る その先に門、平蔵の頭など難所の連続 最後がカニの縦這い

3時間  中高

馬場島から早月尾根で剣岳 高低差2,200mの登り 山頂手前はクサリ場の連続 丸山の早月小屋にはテント場があるので1泊が妥当

9時間  中高
池の平キャンプ場から剣岳 小窓ノ頭は特に高難度 山腹を巻く 自己確保道具やヘルメットは必須 6時間 
室堂から別山乗越経由剣岳 一般登山者が行ける最短ルート 日帰りは不可能ではないが相当な健脚向き 7時間半  中高
推薦登山コース 室堂ターミナル→雷鳥沢→別山乗越→剣沢キャンプ場泊→剣山荘→一服剣→前剣→剣岳→同ルートピストン 計2日テント1泊 中高
テント場 剱沢キャンプ場 真砂沢ロッジ 池ノ平キャンプ場 馬場島 早月小屋 水場 真砂沢ロッジ 池ノ平キャンプ場 馬場島

装備 登山靴 レインウェア ヘッドライト 行動食 ヘルメットか帽子 1泊装備 自己確保用具

近くの温泉 名剣温泉 仙人温泉 阿曽原温泉 祖母谷温泉 欅平温泉

剣澤小屋 剣山荘 早月小屋 池の平小屋 阿曽原温泉小屋 仙人池ヒュッテ 仙人温泉小屋 剱沢キャンプ

(C) スタジオかんな アウトドア登山ガイド 2002-