研究紹介

   文責: 尾 臺 成 大



画の下部に、竹と梧桐が描かれています。

画の中央の谷の部分に吾妻家が見えます。
関防印 山青谷白

やま
 
あおく
 たに 
しろし

賛 落款印

白文
言長之印

朱文
信卿

画 落款印

朱文
清風野人 
漢 詩 解 読 書
【五言絶句】
本文解読
脩 竹 与 高 梧
清 風 来 處 所
置 我 緑 陰 中
長 夏 不 知 暑

(読み)
しゅうちく こうご と ともにし
せいふう しょしょに きたる
りょくいんの なかに われを おき 
ちょうか あつさを しらず

落款解読

六 橋 思 者 并 題
ろくきょう を おもうもの ならんで しるす


白文
言長之印 げんちょう の いん
朱文 信卿 しんきょう
釈文
長く伸びた竹と背の高い梧桐(あおぎり)が共に生えていて、
清らかな風が、あちらこちらから吹いてきます。
このような青葉の影の中に、私は住んでいますので、
長い夏であっても暑く感じないのです。
語釈
脩 竹(しゅうちく) 長く伸びた竹のこと
梧   (ご)     梧桐(青桐、あおぎり)のこと
處 所(しょしょ)  あちらこちらから
緑陰(りょくいん)  青葉の陰
六橋(ろくきょう)  隅田川に掛かる橋 
(相生橋、永代橋、清洲橋、蔵前橋、駒形橋、言問橋、)
并 題(へいだい) 並んで記すこと