研究紹介

                                        解読:  尾臺成大

   

獨坐大雄峰

読み:ひとり ざす だいゆうほう


意味:大雄峰に安住し、独りで座禅をする。
    転じて、学人が独立高貴にして安住することをい    う。



出典:『碧厳録』へきがんろく 26則
(僧 百丈に問う 如何なるか是れ奇特の事と。百丈云う、
獨坐大雄峰と)
霜月照清池

読み:しょうげつ せいちを てらす

意味:寒い日の月が、澄み切った池を照らしている。


参考:霜月=陰暦の11月
山呼萬歳聲

読み:やまを よぶ ばんざいの こえ


意味:山を呼び動かすほどの大勢の大きなバンザイの     声である。


参考:萬歳=長寿を祝う掛け声。
        めでたいことを祝う掛け声。
心清國土浄

読み:こころ きよく こくど きよし

意味:人の心が清らかであれば、国土も清めら    れて清らかである。 
日々是好日

読み:ひび これ こうじつ


意味:毎日を良い日と心がけ、常に積極的にその日を生    きようという教え。

仏教用語:毎日が吉辰。
桃李不言自成蹊

読み:とうり いわざれども 
    おのずから けいをなす



意味:モモやスモモには花や実があり、招かなくても人が往来し、自然に小道ができる。

仏教解釈:空・無に徹すればものの真価があらわ       れてくる。

出典:『虚堂録』巻下桃李自成蹊」 

『史記』李将軍伝賛の「桃李不言下自成蹊」に基づく。
明歴々露堂々

読み:めい れきれき ろ どうどう


意味:ハッキリと明確で、隠しごとがなくどっしりとしてい    るさま。
風暖鳥聲砕

読み:かぜ あたたかく 
    とりのこえを くだく


意味:気候も暖かくなり、鳥のさえずる声とも打    ち解けている。
古松談般若

読み:こしょう はんにゃを だんず


意味:古い松の木は般若について話をしているようだ。

参考:般若=知恵の教え
乾坤祇一人

読み:けんこん ただ ひとり


意味天地宇宙で尊いのは、ただ自分ひとりで      ある。   (天上天下唯我独尊)

参考:乾坤=天地宇宙

参考:(僧問う、世尊初めて降生し、天を指し地を     指し、周行七歩にして云う。天上天下唯我     独尊と、意旨如何と。師云わく、日出でて乾    坤耀くと)