研究紹介

  

福禄壽
関防印
産出
若大夢

【 産出(さんしゅつ) 
大夢(たいむ)の 若し(ごとし)】


大意: 
新に生み出すということは、大きな夢を抱くことと同じことである。
福禄寿(ふくろくじゅ 七福神のひとりで、幸福と俸給と長寿の神であるといわれている。
落款印 白文
藤原高歩
ふじわら
 たかゆき
落款印 朱文
曠墅是  銕舟
こうの
これ
てっしゅう
山岡高歩 書
やまおか
たかゆき
しょ
作者: 山岡鉄舟(やまおか てっしゅう)
(1836年天保7年〜1888年明治21年))
勝海舟、高橋泥舟と合わせて、幕末の三舟と言われ、尊王攘夷派の「虎尾の会)を結成した。江戸で生まれたが、幼少時代は飛騨高山で過ごし書や剣術を学んだ。のちに千葉周作の門下に入り、北辰一刀流を学んだ。静岡藩士を最後に明治時代の政治家、思想家で、 剣、禅、書の達人と言われた。
名は、一楽斎、鉄太郎、高歩である。鉄舟は、小野家から山岡家の養子となっている。
この作品の落款印に、藤原姓と曠墅姓が見受けられるが、意図は不明である。

                                                 




                                   文責:尾臺成大