研究紹介

       

漢詩一行書    解読

みずのと
うし







晃 
  
研   


やまきよ 
こうけん
峯 素 そほう
訓読み下し 處々   山川   瑞色     秋 
しょしょ  さんせん  ずいしょく   あきなり。
大意 山や川のあちらこちらでは、赤や黄色に色づいた草木がまるで、めでたいことの前兆かのような秋だなあ。
関防印解読 癸丑 みずのと  うし
※年号を意味する(1913年大正2年か1853年嘉永6年)
※関防印文を干支(えと)にしたのはめずらしい。
落款解読 大正七戊午 陽春  為 岩本仁兄正唯  素峰書
たいしょう しち つちのえうま ようしゅん ため いわもと じんけい まさただ そほう しょ
意味 大正7年(1918年)のうまどしの春に、岩本正唯様のために、素峰が心をこめて書きました。
※秋の情景を春に書いたのは、何らかの意味があると思われる。
落款印解読 姓名印(白文) 晃 
研 

雅号印(朱文)
峰 
参考図書 墨場辞典、五体字類、草海字典、朝陽字鑑精翠、くずし字解読辞典
書家必携、近世文書字鑑、薀蓄辞典、新字源、漢字起源、漢語林、西元年天干帖
文責: 尾 臺 成 大