『デュース・ワイルド』 ネタばれストーリー解説 @
キャラクター紹介 ● ボビー(ブラッド・レンフロ): 弟。映画の語り役 ● アニー(ファイルザ・バーク): ボビーの恋人。顔がクドイ。ジミー・ポケッツの妹 ● マルコ(ノーマン): バイパーズのリーダー。美しくも残酷な(♪)敵役 ● ジミー・ポケッツ: アニーの兄(←おやじギャグ!) バイパーズの幹部(?) ● フリッツィー(マット・ディロン): 地元マフィアのボス ● ベッツィー(ドレア・ド・マッテオ): リオンの恋人。ケバイ ● スクーチ(フランキー・ミューニス): リオンにひっついてる子供 ● フィリー: バイパーズのメンバー。マルコの いとこ ● フレディー: 怪しいオッサン。他のギャング団のボス? |
日本で公開されてDVD・ビデオもリリースされていますが、US版DVDには監督コメンタリーがついていて面白い情報が色々ありますので、こちらも出来るだけ織り交ぜて、僭越ながら解説してみたいと思います(ただし、コメンタリーではノーマンについてあまり語ってくれていません…ほろほろ)。 Chapter 1: Main Title/The Deuces まず、リオン(スティーブン・ドーフ)が弟アリーを抱いて、雨の通りを歩いてきます。げらげら(というか、うひゃうひゃ)と笑ってるジミー・ポケッツは、もう実に小面憎い。そして、薄笑いを浮かべて冷酷に眺めているマルコ(ノーマンです。うふ♪)はとーっても美しい。いやはや、ノーマンは珍しくワルの中のワル、共感しようのないワル、人の道を外れたワルをやってます。 リオンが「弟に薬を売るなって言っただろう!」と、マルコに怒鳴ってますので、どうやらマルコが弟アリーにドラッグを売って、ヤクのやり過ぎで弟は死んだようです。泣き叫ぶ兄弟のママと、もう1人の弟ボビー(ブラッド・レンフロ)が映りますが、こ、こ、これがブラッド・レンフロ??とビックリするくらいの変わりよう…(私はゴールデン・ボーイ以来、見てなかったので)。はっきり言って、ホラー映画とかで、最初の30分以内に殺される小太りのクラスメート、みたいです(ひでえ→でも、ほんと)。人間、外見だけでこれほど印象が変わるものでしょうか? かつての天才美少年子役のオーラはどこへやら。頼むから何とかしてください(そのハラ…)。 さて、監督コメンタリーによると、予算の関係で(←このセリフが100回くらい出てきます…涙)、この映画は ロスのパラマウントの野外撮影所で撮影されたそうです。たぶん、観光客にも公開されたりする出来合いの NY のセットで、Republic Studios Backlot の中にあるものだと思うのですが…(リンクは こちら)。New York Street とか New York Square の辺りです。で、冒頭のシーンですが、とーっても寒い夜遅く、リオン役のドーフは、人工雨の降る中、140ポンド(約63.5Kg)の弟を抱いて通りを10回くらい歩かされたとか… 翌日は腕が上がらないでしょうね。良く頑張った、ドーフ! Chapter 2: Summer of '58 さて、それから3年後、1958年の NY ブルックリン。ボビーの声で、語りが入り、季節は、野球チームのドジャースが NYからLAに移り(今、野茂がいる所です)、ボビーが初めて恋に落ち、マルコが刑務所から出てきた夏、だそうです。 兄リオンは、3年前弟アリーが死んだ後、街の界隈を暴力や麻薬から守るためにギャング団デュースを結成します。ウィリーズという菓子屋(煙草や雑誌も売る)にたむろして、密輸した煙草や違法な火薬(?)を売ったり、あと(ナンバー賭博の)賭け元などもやっているようです。そして本当に街を仕切っているのは、フリッツィー(マット・ディロン)という本物のマフィア。まあ、それなりに力のバランスが取れて、平和にやっているようです。近所の子供のスクーチと野球して遊んだり。 このスクーチ役の少年(フランキー・ミューニース)は撮影中に少なくとも1フィート半(45cm!?)は背が伸びたとか。まあ、そんなに伸びるわけないので監督の冗談だと思いますが(^^;)、とにかくかなり成長してしまい、おまけに2〜3ヶ月の間に声も変わって、結構困ったみたいです。 リオンがウィリーズに来て、ガールフレンドのベッツィーにキスしますが、この女 すっごいケバイ。おカマみたい(→失礼。おカマさんは好きなので怒らないで下さい)。監督は「このキュートな女性は…」と誉めてらっさいますが、う〜ん… きゅーと?? ドジャースがLAに行って以来、負けっぱなしなので、昔からのファンはだいぶ怒っていて、「ドジャースなんか ●ァックだ! デュークなんか ●ァックだ!」と叫んでます。するとボビーは「そんなこと言うな!」とマジで怒って、つかみかからんばかり。デュークというのは、ブルックリン・ドジャースのエドウィン・ドナルド・スナイダー選手("Duke" Edwin Donald Snider)のあだ名で、ボビーのグローブにサインしてくれたそうです。当然ボビーはデュークを崇拝してるんでしょう。ちなみに、このデュークのサイン入りグローブは後で出てきますので、覚えておきましょう。 店の外に出て、ボビーが耳の聞こえない少年を、そうとは知らず態度が悪いといって殴ってます(←あほ)。すぐリオンが仲裁に入り、「お前ときたら1年に1人殴って、そいつがよりによって、耳が不自由な子なんだからな」とちゃかします。「俺に分かるわけないだろ!? (耳が聞こえないって)看板でも首から下げてろよ」と悔しまぎれに言って余計笑われてるボビー(←単細胞) リオンが、教会でステンドグラス磨きをしていると、神父さんが「マルコが(刑務所から)出てくるそうだ。何も騒ぎを起こさないと約束してくれ」と、言います。返事をしないリオンですが、まあ何も起きないわけはないでしょう。 さて、画面は刑務所のマルコのほうへ移ります。上半身裸です(うふ)。バロウズの頃よりちょっとは、(ハラが)ましになったようですが、まだ少したるんでますねぇ… いちおう冷酷非道なギャング団のボスなんだから、もうちょっと筋肉つけといたほうが良かったと思いますが…(しかし、ノーマンなら何でもいいです。えへ。) それから、右肩甲骨のところのイレズミを消した跡が、かなりはっきり白く映ってます。おしろいかナンかをはたいたんでしょうか? 他のイレズミはあまりはっきりと見えません。 マルコは同室のゴリラに、「俺がここから出たら、どうすると思う?」と話しかけ、まずビールやら女やらを手に入れる、とお決まりのアイテムをあげた後、「俺をム所に送った裏切り者を見つけて、喉を切り裂いてやる!」とゴリラの首をつかんで、ナイフで首筋をなでます。すっかりビビっているゴリちゃん。刑務所でこんな大男と同室で、マルコ大丈夫?(貞操が ←こらッ!)と心配しましたが、取り越し苦労のようですね(^^;)。とにかく、マルコは裏切り者がチクったせいで、刑務所に送られ、その裏切り者はリオンだと思っているようです(本当は違うんですけどね)。 ちなみに、この刑務所シーンは LAのアンバサダー・ホテルのボールルーム(舞踏場)にセットを作って撮影したとか。何でホテルの中に、そんなものをわざわざ作ったりするんでしょうね? …そ、それから、気のせいかもしれませんが監督は、あのゴリちゃんのこと ゲイと言ってるような気がするんですが、きっと私の妄想ですよね? ねっ?(かなり動揺…) し、しかも、マルコのこと Daddy (牢名主かつ攻め ←な、何の?…わなわな…)と言ってるような気も… (ぎゃーっ/ 発狂) だれか間違いだと言ってください〜〜ッ!! Chapter 3: Crushing News デュースの縄張りに、バイパーズ(マルコがリーダーのギャング団) のメンバーのフィリー(マルコの いとこという設定らしい。似ても似つかんが)が、バイパーズが借りる予定のビルを見に来ます。もちろん何か悪さ(ヤクを売ったりとか)をするためにビルを借りるわけですから、ボビーが「そんなこと絶対許さねえ」とすごみます。乱闘が起きそうになりますが、ここはボビー達のほうが退きます。しかし、そう見せかけておいて、フィリーの車に、コンクリート・ブロックを山と降らせて、車は大破。フィリーは命は無事でしたが、大怪我をしたようです(←普通、死ぬでしょ)。 実は、監督コメンタリーによると、ブロック落としてあんなに車が壊れるとは思ってなかったそうなんですが、(予算の関係で…涙)1テイクしか撮れなかったので、観客がフィリー達の首がちょん切れたと思わないでくれると良いなと願いつつあのまま使ったのだそうです。 家では腹を空かしたボビーが、ママに「メシは?」と聞きますが、ママは酔っぱらっていて、「カッチャトーレを作ろうとしたのよ。アリーの好物のね。そしたら玉ねぎで涙が…」と、めそめそしてらっしゃいます。どうやらアリーが死んで以来、何かといっては涙ぐみ、家事は放棄してお酒に溺れているようです。 いい加減うんざりしているボビーは、「俺のメシはどーなってんだよッ! 俺達が渡す金を酒なんかに使いやがって!」(←食い物の怨み恐るべし)と、ママに怒鳴り、そこにリオンが入ってきて、「母さんにそんな口きくな!」と説教します。ママには優しいお兄ちゃんなのねー♪ ちなみにこのアパートのシーンも、アンバサダー・ホテルのボール・ルームに作ったセットだそうです。アンバサダーって、ロバート・ケネディーが暗殺された有名なホテルなんですね(その有名なホテルの中に、なぜわざわざセットを作るのか、やはり理解不能) さてアパートの外に出て、リオンが、「ここ3年休戦してたのに、ぶち壊す気か! レンガなんか降らせやがって!」と、さっきの車大破事件について、怒ってます。しかし、ボビーは、「コンクリート・ブロックさ。こっちの方がデカイぜ」と自慢したりして(あほ)、話になりません。リオンとしては、この界隈を本当に仕切っているフリッツィー親分に面子が立たないのですが、そんなことはボビーの知ったことではナイのです(←短気で考えなしの弟。マーフィーに近いものがあるのに、この違いはなぜ…?)。 リオンは、ボビーを階段に押し倒し(えへ ←でも、絵的にあまり燃えませんね〜。ボビーのふくふく頬っぺが気になって…/笑)、「デュースのリーダーは俺だ。この地区にヤクは入れさせない。絶対に。俺のやり方でやる」とすごみます。そして、「今度母さんにあんな口きいたら、お前の頭をかち割ってやる!」だって。きゃ〜お兄ちゃんカッコいぃ〜〜ッ! でも、何となくキバが出てきて噛みつくんじゃないかとコワイですね〜(あ、映画が違いますな…笑) それから、リオンはフリッツィー親分の元へコトの釈明に行きます。穏やかな表情で、「本当に頭に来てるんだ」と言う親分。いちおうマフィアですから、かなりヤバイんですが、リオンは「もし、あの店をフィリーに貸したら、あいつらそこでヤクを売るに決まってる」と申し立てます。しかし、フリッツィー親分はリオンをぶん殴って、「その言葉(ヤク)を俺の店で言うな! ぶっ殺すぞ」と、怒鳴りつけます。 親分は、「お前の(死んだ)弟サルのことは気の毒に思うよ」と、悼みの言葉をかけますが、リオンは「アリーです」と、親分が名前を間違っていることを訂正します。むっとばかりに親分は、「奴はジャンキーだったよな? おい? イエスかノー、どっちだ?」と、リオンとしては認めたくないことを無理に言わせようとします。苦悩する兄(くーっ)。 しばしの葛藤の後、「イエス」というお兄ちゃんが可哀想… ギャング団のリーダーも大変ねえ… (Aに続く…) |
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