今年わたしは75歳になりました。定年後再開した登山は68山、日本百名山でカウントすれば43山達成になります。
3000mクラスの登山は無理な歳になりましたが山友の助けを受けながら
このたび後立山連峰の代表的名山白馬三山の縦走をはたすここができました。
白馬岳への登山ルートは白馬大雪渓をつめるルートが主流ですが今回は栂池高原スキー場から
栂池パノラマウエイ(ゴンドラリフト+ロープウエイ)を利用して栂池自然園ビジターセンターから登山を開始します。
天狗原、白馬乗鞍岳を経由して白馬大池でテントキャンプ、翌日は小蓮華岳を経由して白馬岳まで
三日目は杓子岳経由して白馬鑓ケ岳に登山します。ここから白馬鑓温泉まで下山最後のテントキャンプです。
四日目はひたすら下山猿倉登山口までそして大町へ無事に帰還できました。

白馬鑓ケ岳頂上にて(9月4日)

第1日目 9月1日(火) 
日立から大町市へ 360kmの距離です。自宅6時50分発、常磐道、北関東道(一部未開通)
上信越、長野道を経由して豊科ICまで高速を利用して国道147号線で大町市へ大町のベースキャンプ地は
大町市大町中山8292 大町スキー場のそばの電機通信大学のワンダーホーゲル部の山小屋「仙渓寮」です。
午後3時30分到着しました。

大町スキー場です。閉鎖されています。

仙渓寮です。

第2日目 9月2日(水)
寮出発7:00⇒(25km)猿倉7:50⇒(15km)栂池高原駅8:25(栂池パノラマウエイ乗車)⇒栂池自然園ビジターセンター9:40
登山開始→銀水嶺10:50→天狗平11:30→白馬乗鞍岳13:20→白馬大池14:25(テント設営)

栂池パロラマウエイはゴンドラリフトとロープウエイと乗り継ぎ
片道料金は¥1000プラス¥720と10kg以上のザックが¥300と合計¥2020で標高差800mを25分で運んでくれるので
ありがたいばかりです。栂池自然園を訪れるハイカイーのため最盛期は満員とのことです。
今日は白馬大池にある白馬大池山荘(250名収容)のテント場で野営ですので時間はたっぷりあります。
くもりで展望は開けませんが逆に汗の出はおさえられ登山に集中でました。
天狗原は湿原地帯で木道の上を行きます。このころからガスが濃くなり時々小雨で稜線の風雨に備えます。
これから白馬乗鞍岳までは岩石地帯でしんどい登りです。雪渓が残つています。

天狗原にでました。

天狗原を通過いよいよ這い松おおわれた乗鞍岳に向います。

乗鞍岳頂上には大きなケルンがありました。ガスのなか記念写真をとり
ここから斜滑降的なゆるい下りが続きます。やがてガスが上がり始め
足下に湖水のさざ波が見え白馬大池山荘があらわれました。今日はここでテントを張ります。

白馬大池山荘(収容250名)と乗鞍岳です。今日は15名の登山者が利用

わしたちのテント村です。利用料は¥500でトイレと給水が使えます。
ここで標高2400mです。

テント場のそばに白馬大池があります。のらくろ親父の記念写真です。

第3日目 9月3日(木)曇り霧ガスの中
起床4時 出発4:45→小蓮華岳7:15→白馬岳9:30→白馬山荘11:00→村営頂上小屋テント場12:30

夜中に起きたときは星空です。白馬大池のうえにカシオペア星座が輝いていました。
午前4時45分テント場を後にします。
  
5時25分 小蓮華岳の稜線で雲海からご来光、乗鞍岳と白馬大池が眼下に広がります。感激です。 
小蓮華岳のの頂上コースは落石危険防止のため行けません。迂回路を選択します。
昨日テント場で一緒の東京農大生態環境研究室の若者が快適なピッチで追い越していきます。
小蓮華岳頂上までは2時間30分かかりました。

ここからゆるい下りが続き三国境にでます。江戸時代の越中、越後、信濃の国境です。

三国境から白馬岳山頂まえは181mの一気の登りです。
かなたに白馬岳が見えます。

がんばって9時30分に白馬岳頂上です。視界はだめ
ここには新田次郎の「強力伝」の作品の記念碑と一等三各点があります。
白馬岳は標高2932m、視界があればその頂上の感激もひとしおでしょうが
視界がわるくては感激は半減です。
西側はおだやかな稜線が延びていますが東側は垂直に落ち込んでいます。

視界が回復しないので白馬山荘へ下ります。
 
標高2832mにあるこの山荘は収容1500名という大規模な山小屋です。最盛期を過ぎた
9月では宿泊者は激減していますが11月上旬まで続けるということです。

ここのレストラン「スカイプラザ白馬」は素敵なスイスアルプスに来たような錯覚と風格がある
ところでわたしは大盛りカレーライスを¥1000でいただきました。
当初予定では白馬鑓温泉まで行くことでしたが無理です。
宿泊はここから100m下がった村営頂上宿舎テント場(100張)にしました。目の先です。
この小屋は白馬村村営で運営されているのが特徴で昭和大学医療部白馬診療所が開設されています。
 
頂上小屋宿舎テント場です。背面の尾根道が杓子岳へ続きます。

9月4日(金)曇り ガスのなか 夕方雷雨
テント場出発 6:00→杓子岳8:00→白馬鑓ケ岳9:30→天狗岳分岐10:30→白馬鑓温泉小屋着13:30
起床4時です。夜半風でバタついていました。天気の回復を期待したのですが・・
これから杓子岳へ向かいます。頂上を目指すコースと迂回ルートがありますがもちろんわたしたちは頂上ルートを選択します。


登山も3日目からだもなれて休憩も45分ペースです。杓子岳の頂上もガスに中です。
これから白馬鑓ケ岳に向います。
 
なかなか頂上まで岩場の難所続きです。やっと白馬鑓ケ岳上にたちました。

 
ここからは鑓温泉にむかってくだりです。天狗岳との鞍部に鑓温泉の分岐点があります。
ふりかえると登って来た白馬鑓け岳の稜線がみえます。
今回は視界がいまいちでしたが3日間、後立山連峰白馬三山を歩いてよかったです。
ここから740mの急な下りを鑓温泉へ慎重に進みます。

下りは苦手です。過去何回も下りで転倒した経験が頭をよぎります。
幸い少しずつ天気が回復してきました。後立山連峰の稜線が姿を見せ始めました。
 
標高2400mの大平原まで降りてきました。お花畑が広がります。さらに下りは
急下りです。鎖はしごなど気がぬかけません。真近に雪渓がせまります。
硫黄温泉の香りがしてきました。温泉はもうすぐです。

白馬鑓温泉小屋標高2100mの日本一、二の温泉です。
鑓温泉は江戸時代から硫黄堀り職人が発見、明治9年湯引き込み中に
新雪雪崩で21名の犠牲者をだし開湯したのは大正11年といわれています。また小屋は毎年6月に組み立て、
10月に解体工事がおこなわれ厳冬を雪のなかで迎えます。

鑓温泉の特徴は露天風呂です。¥300の入浴料で24時間利用できます。わたしは5回ほとんど
起きているときは露天風呂にいました。
 
鑓温泉には露天風呂のほかに足湯がありました。わたしたちテント組が占領です。
わたしは小屋の夕食と朝飯をいただきました。ごはんと味噌汁はおかわりができます。
夕食が¥1750、朝食は¥1200です。

9月5日(土)晴れ
テント場出発7:00→小日向山コール9:27→猿倉登山口着11:45
起床4時です。露天風呂からご来光を待ちます。雲海上に高妻山と戸隠山の鋸状のシュリエットが。
下山の日は晴天です。
 
露天風呂からの眺め 鑓温泉蚊帳から昨日下った山の方向を見ます。
 
鑓温泉からくだりも難儀です。ふりかえると雪渓が残ってみえます。
いくつかの沢を横切ります。杓子沢出会いです。流水のおいしいこと。
 
最後の枯れ沢での休憩です。猿倉登山口まであと30分ここが鑓温泉コースの登山口です。
ぶじに11時45分猿倉登山口につきました。鑓温泉から5時間です。
ここから待機させていた車で八方尾根登山口へ帰りは大町市美麻にあるぽかぽかランド美麻で
入浴さうな(¥700)無事に午後3時大町市郊外の山小屋「渓仙寮」にもどりました。
そして翌日日曜日日立にもどりました。高速料金¥1000で大助かりです。

今回の白馬の写真です。9月上旬花の季節はおわりに近ずいてきました。
でも十分楽しませてくれました。
 

 

 

オオツカサクラ コマクサ ハクサントリカブト ミヤマシシウド
イワショウブ クルマユリ クロユリ ハクサンフクロ ミヤマキンボウゲ


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