ハーリー(地域によって「ハーレー」)は、旧暦五月四日(ユッカヌヒー)に、各地の漁港で海人(うみんちゅ)が「サバニ」を漕ぎ競漕するお祭りで、豊漁と海上安全を御嶽や拝所で祈願した後行います。
 ハーリーは、中国福建省や広東省などの東シナ海沿岸部で「端午の節句」に行われる「龍舟節」と同じ起源と言われ、県内各地で海神祭(かいじんさい)として盛んに行われています。
 「那覇ハーリー」は那覇3大祭りで観光化され新暦の5月3日〜5月5日の間に行われます。

 那覇以外の地域のハーリー舟には、「サバニ」に漕ぎ手が約10名、舵取り1名で操ります。那覇ハーリーの船は、全長14.55メートル、重さは2.5トン、漕ぎ手は32名、鐘打ち2名、舵取り2名、旗持ち他6名と乗組員が42名になる大型のもので、舳(へさき)には竜頭を、艫(とも)には竜尾の彫り物を飾った特別な舟を使用します。

 ハーリーには、儀式を神に捧げ豊穣を願う「御願(ウガン)バーリー」、その後行われる「本バーリー」がメインで、サバ二をわざと海上で船を転覆させ、海水を取り除きながら乗り込みの速さを競う「転覆競争」、学生や一般職域によるハーリーも行われるようになりました。

 「那覇ハーリー」は、廃藩置県により、一時歴史が途絶えますが、1975年に復活しました。泊、那覇、久米の3チームにより競漕されます。

 ハーリー鉦(がね)が鳴り響くと、沖縄ではいよいよ夏の到来を感じさせる風物詩ともなっています。
ハーリー船(サバニ)-糸満ハーリー-