土用丑の日に、うなぎを食する習慣があります。
 土用は、立春、立夏、立秋、立冬の前、18日間の事を土用と呼び、年に4回あります。その土用の間の丑の日が「土用丑の日」と言われます。
 丑の日は、災難を受けやすい日と言われ、夏の土用の時期は暑さが厳しく夏バテをしやすい時期なので、昔から土用蜆(しじみ)、土用餅、土用卵など「精の付くもの」を食べる習慣があり、「ウナギ」も奈良時代頃からこの時期によく食されていたようです。
 この習慣は、江戸時代(安永4年)の夏、江戸のウナギ屋から販売促進を相談された蘭学者「平賀源内」が

 万葉集、巻十六「大伴 家持」の和歌

  「石麿尓 吾物申 夏痩尓 吉跡云物曾 武奈伎取食 売世反也」(原文)
  「石麿に われ申す 夏痩せに 良しといふ物ぞ 鰻取り食(め)せ」(訳)

をヒントに、「今日は土用の丑の日、うなぎ召しませ」と書いて張り紙を出して宣伝したところ、江戸中の評判になり、土用丑の日にウナギを食べるようになったと言われています。