【久慈川のシガ】2006(動画2)=ギンギンのシガが流れるのは5−10年に1度です。


        冬の風物

               シガ発生の謎に迫る!


             
         久慈川のシガ発生の仕方については、地元でも諸説頻々!
                      未だに謎が多い。そこで、厳寒の06.01.07早朝、膝までの
                      長靴持参で、上小川橋付近の浅瀬の部分で発生現場に挑戦!
                      まずは画像をご覧下さい。
                      大子地方の最低気温−8.4℃、観測地点の外気−5℃
                                                                                                      2006.01.07                          



仮説@シガ原料(切片氷=針状結晶)
大量発生地点

裸出した玉石の多い浅瀬



※ポイント@水温0.1℃以下の流れの速い浅瀬や水面
       A浅瀬の冷気に触れた水面や流れの(上部の岩や石の)
過冷却部分で切片氷が大量に発生する。

         


淵から浅瀬への上部

川底の石と石の間に
シャーペットの塊


          

※ポイントC切片氷が冷えた部分にへばり付く

従来のシガ発生説
↓↓↓
水温が上がると、この塊が浮いて流れる



切片氷の発生現場

切片氷の一部は
浅瀬で過冷却を受け玉石の上流側に
シャーペット状で集積する。

(従来の説→浮いて流れる
ことは、水温が上昇するまでは
確認できませんでした)

(デジカメ動画)

    


※ポイントD主に浅瀬で大量に発生した切片氷が
  淵(瀞)部へ流れ出す。





仮説Aシガの成立
(淵部で切片氷が集積する)

浅瀬から淵(瀞)の上部=シガ溜り
北海道・十勝川ではハスの葉氷と呼ばれる

           

                    



緩流部(シガ溜り)は、冷気に触れ
夜間のうちに氷結する。←
左右→
(夜間から流れた証拠)外気−10℃

上小川橋 05.12.29

       

 ※ポイントE次の浅瀬で揉み砕かれたシガは、
      次の淵部では再結集し下流へと流れる。


※ポイントF水温が0.2℃以上の地点で、シガは
融けて消える。


結論@

仮説B最大のポイントは水温にある)

(朝の最低気温と共に前日の最高気温も密接に関係する)

水温さえ低下すれば夜間でもシガは発生する


結論A

(集積-離散の繰り返し=シガ)

     仮説Cシガは切片氷の集積体に過ぎない。
     流れの弱い淵で結集し、急流の浅瀬では
バラバラに離散する。
  次の淵部で再結集し、塊状をなし流れる。



結論B

仮説D(なぜ久慈川だけ?なのか)

  厳冬期の久慈川は極端に水量が少ない。
      (浅瀬が多く、放射冷却を受けやすい)
    ・浅瀬(発生)と淵(成立部)が交互に現れる。
      ・浅瀬の玉石が水面上に現れている部分が多い。
(過冷却を受けやすい)


 
トップ


まだまだ、謎が多いです。
従って、仮説の域を出ないのが実情!
今年のようなシガの発生は、
5〜10年に1度ですが。。
今後とも、観察を継続したいと思います。
たくさんのアクセス、ありがとうございました。
2006.02.16 nidaira